朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『沖縄島料理 食と暮らしの記録と記憶』。
琉球料理店や沖縄そばの店、伝統菓子店、ステーキハウス、タコス店、うちなー弁当など、沖縄の食をめぐる42軒を紹介。沖縄島料理の背景にある歴史や文化をたどります。いま訪れておきたい店と出会えます。
『沖縄島料理 食と暮らしの記録と記憶』
監修・写真:岡本尚文/文:たまきまさみ
出版社:トゥーヴァージンズ
昼間、2時間だけ開く食堂がある。店の主の女性は人生の半分以上をこの店で過ごしてきたという。食堂をはじめて50年が経ち、いまは常連客のために料理をつくる。ゴーヤーチャンプルー、豆腐チャンプルー、野菜そば、煮付け、オムライス……。創業時と変わらないメニューが地域の人たちに愛されています。
閉店後は学校帰りの孫たちが店で宿題をするのだそうです。畳の上にはランドセル。お店にはのんびりとあたたかな空気が流れています。
本書では、沖縄の文化を伝える古民家の琉球料理店、琉球王国の時代から続く伝統菓子店、沖縄県民のソウルフード「天ぷら」の店など、沖縄の食べものの店を紹介。10軒をていねいに取材したロングインタビューを収録しています。店の歴史がわかる写真や古い家族写真も印象的です。
地元の中学生がおやつを買いにくる洋菓子店や雨が似合うという喫茶店にもいつか行ってみたい。おいしそうな食べもの、美しい器、店主の表情、店の気配、そのすべてに沖縄の空気を感じています。読後に深い余韻を残す一冊をどうぞ。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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