朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『銀ぶら百年』。
コラムニストの泉麻人が銀座を歩きながらその華やかな歴史をたどる。東京の街歩きの達人ならではの楽しくて奥深いエッセイ、新刊です。
『銀ぶら百年』
著者:泉麻人
出版社:文藝春秋
歳末恒例の銀座散歩で、銀座2丁目の文具店「伊東屋」へ。著者はいそいそと館内をめぐりお気に入りの手帳を買って上階のカフェでひと休み。ランチを食べながら想いを馳せるのは、モボ・モガがいた頃の伊東屋の風景です。この店の歴史をたどってみると、デパートのように華やかな時代があったことがわかります。千疋屋フルーツパーラーや食堂、吉行あぐり美容室まで入っていたそうです。
泉さんの銀座の旅は、かつて伊東屋の隣にあった洋食レストラン・オリンピックへと時間を遡り、お母さんに連れられてきた幼い頃の懐かしい記憶がよみがえります。中学生の頃から通った山野楽器、大学のサークルで集まった三笠会館、編集者やライター仲間と行ったナイルレストラン。さまざまな時代の銀座へときどきタイムトリップしながら、著者の旅はつづきます。
街の風景が鮮やかに浮かび上がるなかで、銀座8丁目にあった建物「天下堂」にとくに惹かれます。作家の永井荷風は天下堂の屋根裏から都会の眺望を楽しんだという。また、銀座に文藝春秋があった時代の話もとても興味深く読みました。文藝春秋のビルが写っているシーンがあるという映画を観てみたい。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
https://asajikan.jp/topics/cafebonbon/
朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』はこちら>>