朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『働かないの れんげ荘物語』。
都内の古い木造アパート「れんげ荘」を舞台に、日々の小さな幸せを大事に生きる女性の暮らしを描いた物語。以前ご紹介した『れんげ荘物語』の第二弾です。忙しい毎日に疲れたとき、心と体がすり減ってしまったとき、手に取ってみてください。
『働かないの れんげ荘物語』
著者:群ようこ
出版社:角川春樹事務所
主人公のキョウコは48歳。広告代理店をすっぱりと早期退職し、数年前かられんげ荘に住んでいます。月々の生活費は10万円。最初に自分で決めたとおり、いまも質素な暮らしを続けています。
れんげ荘の生活にも慣れたけれど、お隣に引っ越してきた若い女性が気になったり、キョウコ自身、迷いや不安にかられたり、やっぱりいろいろあります。自分の力ではどうにもできないこともあります。
そんなとき、キョウコは気分を引き立てるように、刺繍をはじめようと思い立ちます。刺繍との向き合い方のちょっとした加減で、気持ちが晴れ晴れとしたり、心が落ち着いたりする。その微妙な感じ、よくわかる気がします。
刺繍をしながら窓から庭の木々を眺め、お天気のいい日は物干し場にシーツを干す。近所をゆっくりと散歩する。温かい紅茶を飲む。髪の毛を短くカットして嬉しくなる。こうして毎日少しずつ、キョウコはまだまだ迷いのある自分自身と折り合いをつけていく。
キョウコさんがおまじないのように「お天道様のいう通り」とつぶやくのが好きです。これから寒くなる季節、心が温かくなる小説をどうぞ。
*シリーズ第一弾『れんげ荘』もぜひどうぞ。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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