今日のカフェボンボンの本棚は、『ささやかで大きな嘘』。
海辺の幼稚園を舞台にママ友間のトラブルを巧みに描いたベストセラー小説が、オーストラリアから上陸です。いじめ、子育て、DV、夫婦の危機などさまざまな問題をはらんだストーリー、読み出したら止まりません!
いじめっ子だと名指しされたのは、シングルマザーのジェーンの息子。この嫌疑をきっかけに保護者たちのバトルが勃発する。
園ママたちの思惑が複雑に絡み合う人間模様。夫婦の秘密や心の闇が暴かれていく様子はスリル満点。でも、この物語がグロテスクに感じられないのは、傷ついたジェーンと彼女を励ますママ友たちに芽生える友情も丹念に描いているから。
海辺のカフェでの素敵なシーンも見どころのひとつ。潮の香りと絶品のコーヒーでママたちがつかの間自分を取り戻す。ミステリー小説のちょっとひと息つけるこういう場面が好き。
英語圏の読書会で大人気だという本書、女優ニコール・キッドマンの監督・主演でドラマ化されるとのこと。ニコールが演じるのは、絶世の美女で最高にリッチなママ。明るく人情味あふれるマデリーン役にはリース・ウィザースプーン。これまたイメージぴったりです。ドラマの日本上陸も楽しみですね!
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ニコール・キッドマンといえば、以前ご紹介した映画原作『ペーパーボーイ』もオススメのミステリー本。映画ではきわどく挑発的なニコールがみられます。
『ささやかで大きな嘘 上』
著者:リアーン・モリアーティ/訳:和爾桃子
出版社:東京創元社
『ささやかで大きな嘘 下』
著者:リアーン・モリアーティ/訳:和爾桃子
出版社:東京創元社
Love, まっこリ〜ナ
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