【朝の小説:シンデレラの朝ごはん】2章「欲望の先に」Vol.20 言い出せないこと

 

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そこからのダイエットは順調だ。

スムージー生活と高タンパク低カロリーの食生活を始めて2週間、順調に2kg減っていた。

裕也から、最初の2週間が肝心と聞かされていた。いまのところ順調だ。

私の基礎代謝量は1250kcal程度。活動代謝などを入れると一日に消費されるエネルギーは約1800kcal。

いまは、高タンパクを維持しながら、一日1300kcalを食事から摂取している。単純に一日500kcal消費カロリーが多いので、一ヶ月に15000kcal体内にある脂肪などをエネルギーに変えて消費できるという計算になると言う。1kg減らすために使われるエネルギーが約7200kcalと言われているので、単純に一ヶ月で2kg以上減量できる計算だ。最初のニ週間少し飛ばした私は、早くもカロリーで言えば、14400kcal減らしたことになる。

そして、ついにトレーニングを始めた。なんでもいま、アメリカでは、30日スクワットなるものが流行っているらしい。流行には少し乗っかるくらいが楽しい。

裕也の話でも、スクワットは腕立て伏せに並ぶトレーニングの王様だそうで、特に女子にやってもらいたい種目だとのこと。

背中と壁の間にバランスボールを挟んで、バランスボールを転がせるように重心を下げ、少しお尻を突き出すようなイメージで。

運動が苦手で入った吹奏楽部にも、筋トレメニューがあって後悔していた私。私は言われた回数を終わることばかり考えていた。筋肉がつかなかった理由を15年越しに知ることとなった。

回数ではなく、一回を大事にすること、そしてこれ以上出来ないと思ってから3回行うことに決めた。

結果がついてくると身体を動かすことも楽しい。運動嫌いの私がそう思えたのも裕也とのやりとりのおかげだ。

毎日のように続くやりとりの中、なんとなく言い出せないことがあった。

 

(この小説は、毎朝5時更新です。続きはまた明日!)

 

【オススメ記事] “朝のちょい足し運動”でダイエットをスムーズに!

 

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物語の登場人物

佐藤奈美(30)特許取得を専門とする弁理士事務所に勤める事務員。

結城紗江(30)中堅劇団の舞台女優。奈美と大学サークルの同期。

森野由加利(30)投資銀行に勤めるキャリアウーマン。奈美と大学サークルの同期。

近藤安子(30)専業主婦。一児の母。奈美と大学サークルの同期。

遠野裕也(30)紗江の大学時代の恋人。

伊藤慶太(34)奈美の行きつけの美容室のスタイリスト。

 

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朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

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