朝起きたら、裕也からスムージーのレシピが送られてきていた。キュウイ、オレンジ、りんごをいれたデトックス版だという。
食材が足りなかったので、近くのコンビニにあったオレンジとりんごで、早速ミキサーにかける。
「美味しい!」
見た目が味気なかったので、りんごをウサギにカットし、オレンジにも切り込みを入れて、グラスに差し込んだ。
写真をとって、裕也に送った。
OK!のスタンプとともに
「すげぇ!随分豪華になるんだね」
なんか照れくさい。
上手く行かない人生だったけど、なんでもない何かを加えて、日々を楽しもうとしてきた。
そのことに、気付いてもらえたことが嬉しかった。
(この小説は、毎朝5時更新です。続きはまた明日!)
物語の登場人物
佐藤奈美(30)特許取得を専門とする弁理士事務所に勤める事務員。
結城紗江(30)中堅劇団の舞台女優。奈美と大学サークルの同期。
森野由加利(30)投資銀行に勤めるキャリアウーマン。奈美と大学サークルの同期。
近藤安子(30)専業主婦。一児の母。奈美と大学サークルの同期。
遠野裕也(30)紗江の大学時代の恋人。
伊藤慶太(34)奈美の行きつけの美容室のスタイリスト。