今日のカフェボンボンは、『ガール・イン・レッド』。
世界的なイタリア人画家が描く、都会の赤ずきんちゃん。昔話を現代の舞台に置き換えた斬新なストーリーです。
『ガール・イン・レッド』
原案・絵:ロベルト・インノチェンティ/文:アーロン・フィリッシュ/訳:金原瑞人
出版社:西村書店
ガール・イン・レッドの舞台は大都会〈THE WOOD〉。コンクリートとレンガでできた迷路のような街。都会の片隅に住むソフィアはフード付きの赤いコートを着て、おばあさんのお見舞いに出かけます。
強烈な刺激に満ちた都会の森。昔の赤ずきんは森で花を摘んで道草したけど、今は音楽や大道芸、おもちゃが少女を誘惑する。ソフィアは「わき道に入っちゃだめよ」というお母さんの注意も忘れてしまい……。
著者は精緻でリアルな絵で有名な、国際アンデルセン賞作家のロベルト・インノチェンティ。赤ずきんのお話のもつスリル、不気味さがじわじわっと迫ってきます。
『ペローの昔ばなし』に収められた「赤ずきん」を読み返してみたら、悪いオオカミが赤ずきんを食べてしまったところで終わっていました。ここがグリム童話とは違うところですね。
本書のイメージはペローに近いかも。たまにはちょっとダークな絵本でゾクリとしてください。
Love, まっこリ〜ナ