今日のカフェボンボンは、栗田有起の『お縫い子テルミー』。
これは流しのお縫い子・テルミーの物語。鈴木照美ことテルミーの恋路を応援したくなる。
なんとなく、いつも目につく場所に置いてある、お縫い子テルミー。薄い本だけれど、本と本の間で光を放っている気がするの。表紙カバーもかわいい。
テルミーが十五歳で生まれ育った島を出て、歌舞伎町を目指したのが一年前。東京といえば歌舞伎町と母が教えてくれた。名刺には『一針入魂 お縫い子テルミー』の文字。どんなに難しい注文にも絶対応えるプロ魂も素晴らしい。
仕立て屋のプロになって初めて注文をくれたのがシナイちゃん。女装の歌手・シナイちゃんにひとめぼれしたテルミーは……。
強烈な片想いってつらい。でも、体も心もシナイちゃんを激しく欲してる。テルミーの欲望が一針ひとはりに縫い込められていく。シナイちゃんにもテルミーにもソウルを感じます。
熱くってやけどしそうな物語。朝時間に読むと、今日という一日が変わっちゃいそう。それもまたいいかも!
『お縫い子テルミー』
著者:栗田有起
出版社:集英社
よい休日を。
Love, まっこリ〜ナ