毎朝、小1の頃から学校への見送りをしていた男の子が、6年生になる前に引っ越していきました。夏は虫探し、冬は霜柱を踏んで道草してた男の子。何度も振り返って、こちらがまだ見ているのを確かめてた。その子が引っ越し先の住所を自分で書いて渡してくれました。

『お引越し』の主人公の少女も11歳。男の子と重なります。

20140415

お引越し
著者:ひこ・田中
出版社:福音館書店

レンコのお父さんがひとりで引っ越しをした。両親が離婚して、何もかもガラリと変わった。父さんがいなくなったらガッコに行くのだって緊張する。

あたしのせい? バーカ。キライ。そんな気持ちをレンコはちゃんと受け止める。京阪電車のあっちとこっちにある私のおうち。家がふたつになったのは楽しそうだって思うの。

京都を舞台にした、まっすぐで多感な少女と家族の物語。素敵な大人たちが出てきます。とくにワコさん!

挿画は奈良美智さん。少女の気持ちが瞳からあふれそうです。物語を読みながら、何度もこの子と見つめ合ってしまった。

Love, まっこリ〜ナ

 

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まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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