今日のカフェボンボンは、山本容子の『女・女』。
フリーダ・カーロ、ココ・シャネル、ローレン・バコール、原節子、与謝野晶子、金子みすゞなど豊かな才能が花開いた女性たち。『婦人公論』の表紙を飾った40人が、銅版画家・山本容子の手で美しくよみがえります。
『女・女』
著者:山本容子
出版社:中央公論新社
芥川龍之介や太宰治のポートレイトといえば、教科書で見た写真が真っ先に思い浮かぶ。というか、それしか思い浮かばない。もし、もっと違う表情を知っていたら、作品の印象も変わっていたかもしれないと思う。それが女性ならなおさら。髪型や服装で大きく表情が変わるのだから。
山本容子さんが描いたポートレイトの女たちは、モノクロームの世界から抜け出たように、生き生きと華やか。自分の信じる道をまっすぐに見つめる固い意志とエネルギーにあふれています。
でも彼女たちにあるのは強い精神だけじゃない。遊び心とユーモアの心を持って、立ちはだかる困難を乗り越えていった。
美しい首飾りやスカーフをまとい、花に囲まれて微笑む彼女たちの表情を見ていると、そんな軽やかさを感じます。
ポートレイトの「朝時間」は、マリン・ルックのココ・シャネル。
軽快な着こなしと凛とした表情が印象的です。
時代の先端を駆け抜けた女たちに勇気をもらう一冊。絵もエッセイも素敵な洒落た本です。
Love, まっこリ〜ナ