今日のカフェボンボンは、ジャングルの憂鬱、嫌われ者のワニを描いた絵本。
梨木香歩の絵本シリーズより、とくに個性的な一作をお届けします。
『ワニ ジャングルの憂鬱 草原の無関心』
文:梨木香歩/絵:出久根育
出版社:理論社
ジャングルの動物たちを相手にやりたい放題のワニがいる。みんなに怖れられているけれど、ワニはただ自然に生きているだけ。自然の掟とはそういうもので、それがワニであるということなの。
そんなワニにも憧れの存在がいることがわかり、にわかに親しみを覚えさえします。もしかしたら、これがワニのアキレス腱になるんだろうか。ワニの運命はいかに……?
「ジャングルの憂鬱」「草原の無関心」と、ちょっと哲学的な言葉が書かれたページでは、ワニの動向にはいっさい関係なく、時が流れています。
ジャングルの「朝時間」は、咲き乱れる花の下で起こること。ワニはまっすぐに獲物だけを見つめています。
プラハ在住の絵本画家・出久根育さんの描くワニは強烈。凶暴な目と牙から目をそらせなくなる。近いうちに出久根さんの新刊もご紹介しますので、どうぞお楽しみに!
Love, まっこリ〜ナ
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