朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『わくらば追慕抄』。
昭和三十年代の東京下町を舞台にした朱川湊人の小説「わくらば」シリーズの第2巻。不思議な能力をもつ姉・鈴音とお転婆な妹・和歌子をめぐる物語です。浅野いにおのイラストもお楽しみください。
『わくらば追慕抄』
著者:朱川湊人
出版社:KADOKAWA
大好きな「姉さま」と過ごした少女時代。その忘れがたい思い出やエピソードを妹のワッコがしみじみと語ります。ふたりで乗り越えた出来事を話す言葉の端々に心から慕った姉への愛情があふれます。
姉さまこと鈴音には人や物の「記憶」を何でも読み取れる不思議な能力がありました。鈴音はその力を使い数々の難事件を解決に導いてきました。ただ、特別な能力をもっているが故にやっかいな事件に巻き込まれてしまうこともあったのです。病弱な姉さまを姉思いの妹が精一杯手助けし守ろうと奮闘するようすが健気でたまりません。そして姉さまは心優しい乙女であるけれど「自分で一度決めたら、絶対に後には引かない強さもある人」。鈴音の芯の強さに魅了されます。
本書では、鈴音と同じ能力をもつ謎の女をめぐる事件「澱みに光るもの」をはじめ「黄昏の少年」「冬は冬の花」など5話を収録。昭和三十年代当時の風景や暮らしがよみがえる一冊です。
以前ご紹介したシリーズ第一巻『わくらば日記』もぜひどうぞ。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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