朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『だるまちゃんの思い出 遊びの四季』。
絵本作家で児童文化研究者のかこさとしさんが、子どもの遊びについてつづったエッセイ集。四季折々の遊びの思い出が、懐かしいふるさとの記憶とともによみがえります。
『だるまちゃんの思い出 遊びの四季 ふるさとの伝承遊戯考』
著者:かこさとし
出版社:文藝春秋
春の草むらで子どもたちは「てんと虫とばし」をした。テントウムシを手のひらにのせ、明日の幸を祈って歌いながら小さな虫を見送った。ござを敷いてのままごと遊びはお座敷いろいろ、ささの葉のちまきや木の葉のしおやきのごちそうもあれば一汁一菜のお座敷もあった。かこさとしさんが福井の野山で体験したさまざまな遊びに、豊かでのどかな時間が流れているのを感じます。
子どもの頃の遊びの思い出は、懐かしく楽しいもの。でもそれだけではないとかこさんは語ります。「何か大きくて、強くて、しっかりしたものを、子どもの頃の遊びの中で身につけたのではないだろうか」。本書では、『からすのパンやさん』『だるまちゃんとてんぐちゃん』『どろぼうがっこう』など、数々の名作絵本を生んだかこさんが、子どもの心に立ちかえり、遊びの世界を楽しい挿絵とともに案内します。
かこさんのお父さんの懐かしい姿をよびさますのは、エノコログサを使った「テングノオハナ」の遊びです。「父は自分の鼻下につけたそのエノコログサをはずして、私の鼻の下におしつけてくれた」。かこさんがとくに好きだというこの遊びは、娘さんたちにも受け継がれているそうです。昔ながらの子どもの遊びを生き生きと伝える一冊をぜひどうぞ。
かこさとしさんの本、以前ご紹介したこちらもおすすめです。
*『未来のだるまちゃんへ』
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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