朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、日曜日の絵本。
光輝く夏の朝におすすめの絵本を選びました。ダイナミックな自然の生命力とやさしさを感じる3冊です。美しい空の色もお楽しみください。幸せな一日のはじまりにぜひどうぞ。
雨上がりの空に。
池や森に雨つぶが注ぎ、木々の濃い緑は灰色にけぶる。雨脚は激しくなり、鳥や動物たちは逃げていく。やがて雨が止むと、空気が透き通って、空いろは空いろになって……。自然の力と空の美しさを描き切った絵本です。
詩人と画家のセッションは、言葉と絵筆の持つエネルギーをあらためて感じさせてくれます。本書は、東北出身のお二人が思いを込めて作った特別な絵本でもあります。大雨のあとの夜空に祈りを込めて。
『空の絵本』
作:長田弘/絵:荒井良二
出版社:講談社
小さな島のまわりで。
小さな島が育む命をダイナミックに描いた傑作絵本。梨の花の匂いに満ちた春、島では無数の生き物の命が息づいている。生き物たちでにぎわう島に夏が巡ってきたとき、一匹の子猫がヨットに乗ってやってきた。小さな島はまだ世界を知らない子猫に語りかける。島が世界とどんなふうにつながっているのかを……。
ゴールデン・マクドナルドは、アメリカの代表的な絵本作家マーガレット・ワイズ・ブラウンのペンネームのひとつ。翻訳は詩人の谷川俊太郎さんです。
『ちいさな島』
作:ゴールデン・マクドナルド/絵:レナード・ワイスガード/訳:谷川俊太郎
出版社:童話館出版
草原のなかで。
草の匂いと風の音、光あふれる絵本です。家族で川遊びにきていた女の子が、ちょうちょを追いかけて草原に入り込む。まてまてちょうちょと、草をかきわけてどんどん進んでいきます。やがて少女は草の海のなか。たったひとり緑の波に漂う。聞こえるのは風の音とそれから……。
背の高い草を揺らして風が流れてゆく。その時、まわりの時間もいっしょに流れていくのに、女の子のいるその場所だけぴたりと時計の針が止まっているよう。夢か現実かわからないような、幼い頃の不思議な感覚を思い出します。
『くさはら』
文:加藤幸子/絵:酒井駒子
出版社:福音館書店
くわしくはこちらの記事をどうぞ。
*『空の絵本』
*『ちいさな島』
*『くさはら』
イマジネーションが広がる日曜日。
一冊の素敵な絵本と出会ったら、いつもと少しだけ違う月曜日が始まります。
楽しいにちようびを。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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