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台所好きの読書リスト。レシピ付料理小説や献立ノート、オススメ2冊

 

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、台所好きの読書リスト

日々、台所に立つことを幸せを感じる本を選びました。無心に、楽しげに、料理をする人の姿が目に浮かぶ2冊です。レシピとともにお楽しみください。

おいしいごはんの15篇。

角田光代が料理をモチーフに描く、レシピ付き連作短編小説集。もしかしたら、今日のごはんが日常を変えるかもしれない。誰かの心に小さな幸せの種をまくかもしれない。この小説を読むとそんなふうに思えます。

失恋したばかりの女性が自分ひとりのために料理をする。泣きたい夜の献立はラムステーキ。いつも料理をほめてくれた恋人の声を思い出しながら、それでも、元気になるためにさみしさもしっかり噛んで味わう。「妻の作る料理はどこの店でも食べられない」妻を亡くした夫が気づく。台所に立つ妻の後ろ姿とともに蘇る、日に日に恋しさが募る料理とは……。

少しずつ重なり合う15のストーリー、それぞれの登場人物たちの心に残るひと皿があります。誰かに想いを込めて作った料理が、ささやかな日常にあたたかな光をともしてくれます。


彼女のこんだて帖
著者:角田光代
出版社:講談社

フランスの家庭料理。

パリっ子たちのふだんの家庭料理を紹介したレシピ集。気軽で楽しいクッキングノートです。フランス人がふつうに家庭で食べている料理。日本だったら、夕ご飯のおそうざいといった感じでしょうか。手軽に作れそうなレシピもあれば、休日に家族そろって味わうようなごちそうも載っています。

季節感あふれる四季の料理の数々は、見出しからして楽しい! 「太陽がお皿に落っこちたピプラード」「コルシカ島でおいしかったバジリコ風味の焼き魚」「ワルツを踊っては食べていた舌ビラメのハゼ風から揚げ」なんていったら、「なになに!?」って興味しんしんで思っちゃう。

家庭の味は「台所で長い時間をかけて行き着いた料理」。素材や味つけの違いはあっても、そこは日本もフランスもたぶんそんなに変わらない。料理の楽しみにあふれた一冊をどうぞ。


パリっ子の食卓 フランスのふつうの家庭料理のレシピノート
著者:佐藤真
出版社:河出書房新社

くわしくはこちらの記事をどうぞ。
『彼女のこんだて帖』
『パリっ子の食卓』2019年に文庫化されました。

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。

*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
https://asajikan.jp/topics/cafebonbon/

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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