朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『スーパーマーケットでは人生を考えさせられる』。
詩人の銀色夏生のスーパーマーケットをめぐるエッセイ集。買い物中に出会った人々や店員さんとのやりとりで感じたことをつづります。
『スーパーマーケットでは人生を考えさせられる』
著者:銀色夏生
出版社:幻冬舎
家からすぐ近くのスーパーマーケットへ今日もお出かけ。そこは小ぶりなデパートの地下、食品売り場にあるスーパーが著者の行きつけのお店です。
夕食の材料を選びながら、勝手知ったる売り場を著者はぐるりとまわります。出入り口につながれた犬にはじまって、スーパーの店員さんやお客さんをいろいろ観察してみると……。
野菜売り場で赤ちゃんを抱えた男性が、奥さんに「豆があるよー。安くなった枝豆」と呼びかけている。天然酵母のパン屋さんで、男の店員さんが高齢の女性に丁寧に説明をしている。そんななんでもない光景に心がぽっと温まります。
新しい店にときめきつつ「いつまでもつか」と気をもむのも、毎日通うスーパーへの愛があるからこそだと思います。「削りかつおぶしも買って、家に帰る。家に帰るとホッとする。私は買い物から帰るとすごく幸せを感じるのだが、なぜだろう。疲れて、ふーとして。とても幸せだ。」この気持ち、よくわかります。夕方のお買い物は楽しくて、それでいてちょっとせつない。
平日ののんびりとした雰囲気も日曜日のにぎわいも生き生きと伝わってきます。お買い物日記として読んでも楽しい一冊をどうぞ。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
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