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台所でおいしいスープを作りたくなる一冊『パリ仕込みお料理ノート』

 

朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。

今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、石井好子の『パリ仕込みお料理ノート』

シャンソン歌手として過ごしたパリで出会った料理、心に残る食べ物、友人たちの思い出をつづった本。台所で好きな料理を作る喜びにあふれた一冊です。


パリ仕込みお料理ノート
著者:石井好子
出版社:文藝春秋

スープの材料は、うれすぎのトマト、残り物のキャベツ、にんじん、玉ねぎ、じゃがいも、それからパセリやセロリなど。著者は大好きなスープを家で手軽によく作った。残り野菜を使ったスープは朝食にも夜食にもおいしくて、からだを芯からあたためてくれました。

おいしいスープは人の心にしみるもの。パリで暮らしていた頃、病気にかかった友人におかゆがわりの野菜スープを、悲しみにくれる知人にはポテトスープを作って出した。「スープはほかの食べ物とちょっと違う、不思議なものを持っている。」自分のため、人のために特別な気持ちで作り続けてきたスープは、著者の料理の原点なのかもしれません。

熱々のグラタンもとろとろのチーズトーストも、おなべの底に残ったホワイトソースもおいしくつかったお漬物も、みんな同じように愛した石井好子さん。日曜日の朝、ゆっくりとした気分で作るホットケーキから、世界各国の朝食事情や卵料理の作り方へと、おいしい話はつぎつぎと広がっていきます。

パリ仕込みの料理がさまざまな形で著者自身の味となっていったのですね。滋味深いスープのように幸せな気分にしてくれる本をぜひ。

石井好子さんの本、こちらもどうぞ。
『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』
『バタをひとさじ、玉子を3コ』
『完全版 料理の絵本』

ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ

「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
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まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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