おはようございます。料理家のまきあやこです。
この連載『本と映画と朝ごはん。』では、朝におすすめの本や映画、そして、一緒に楽しみたい簡単朝ごはんレシピをお届けします。
今朝は、鎌倉を舞台にした四姉妹の生活を綴った『海街diray』をご紹介します。
イントロダクションで海を感じる。連休の朝に観たい映画『海街diary』
私は、映画タイトルが画面に出てくるまでの、イントロダクションの部分が大好き。
例えば『ラ・ラ・ランド』のダンスシーンが有名なイントロ、『キッズ・リターン』の自転車のシーンで始まるイントロ、最近観た映画の中では『ROMA』のイントロダクションもとても印象的でした。
今回ご紹介する『海街ダイアリー』も、大好きな始まりをもつ映画のひとつ。
海辺の街の空気や匂いとか、そこにある人々の生活の日々がさりげなく、けれどぎゅっと詰まっているような物語の始まり。イントロダクションの部分を観終えただけで、既に素敵な映画を観たなぁ、という気分になるのです。
物語は、鎌倉の古い一軒家に暮らす3姉妹の元へ、15年前に家を出た父親の娘「すず」が引っ越してくることで展開していきます。
長い期間をかけて撮られた映画とのことで、海辺の街の美しい四季の風景の中で、4姉妹の日々が綴られます。
映画の中で印象的な、庭に生える梅の木から採った梅で毎年つくられる梅酒。繰り返しの日常の中で、毎年重ねられる歴史の一部のようなアイコンとして登場をします。
5月に入るとちょっとずつ店頭に並び始める「青梅」。
梅干しは少し手間がかかるので手が出ない方も、このシロップなら思い立ってすぐに作ることができるのでとっても楽チン。
忙しい日々の中でも、季節のものを作ったり食べたりできると、身体だけでなく、心も元気になるような気がします。
というわけで、今朝は朝ごはんに楽しめる「梅シロップ」の作り方をご紹介します。
5月の朝に楽しみたい。簡単「梅とレモンの蜂蜜シロップ」の作り方
<材料>
- 青梅 500g(今回は冷凍のものを使用)
- はちみつ 400cc
- レモン 1個(輪切り。外国産のものを使う場合には皮をむいて)
- シナモンスティック 2本
<作り方>
清潔に洗った瓶を準備したら、梅のヘタを取って瓶に入れたら、その他の材料も全て瓶に入れる。
冷蔵庫にしまって、3日ほど、瓶もくるくると回しながら様子を見て飲み始められます。
お好みの比率で、ソーダで割ったり、お湯で割ったりしてお楽しみください。
「冷凍青梅」を使うと繊維が崩れやすく3日程度で完成しますが、生の青梅を使用する時はもう少し長く漬け込んだ方が良い場合も。
映画の中のように、竹串で梅をぷすぷすと少し早く完成します。
さて。私は、この映画を観る時「大人って?」ということについて考えることが多いような気がします。
大切な誰かを守ろうと思った時、それを決めたり実行できるのが「大人」なのかも知れないなぁ、と思います。そして、どんな大人にも迷いや、弱さや、上手にできないことがあって、けれどそんなことが人生を苦しいだけでなく、時に美しい風景の中にも連れていってくれるんだなぁ、と思うのです。
いつか海辺の街に暮らしてみたくなる映画『海街diary』。
10連休、予定のない日にのんびりとご覧頂くのにぴったりの映画です。観終わった後には、自家製のシロップ作りをして過ごすのもおすすめ。
お休みはたっぷりあるので、海辺の街にお出かけるのもいいかもしれません。
ではでは、みなさま、たのしいGWをお過ごしください♪
☆この連載は<毎月1回>更新します。次回、5月の記事もどうぞお楽しみに…!