今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、さみしさに寄り添う本。
秋の夕方はどこかもの悲しくて人恋しさが募ります。冬の訪れを感じるからでしょうか。そんな心細さやさみしさをあたたかく包み込む物語を選びました。深まりゆく秋にぴったりの3冊です。
ムーミン谷の物語。
雪に閉ざされる前のムーミン谷は、みなが冬支度をする時期です。スナフキンやフィリフヨンカたちがムーミン家を訪ねると家の中はからっぽでした。冬ごもりの前、一家は旅に出ていたのです。
秋は寒々としてさみしいどころか、冬ごもりの準備をする楽しいとき。そして、自分の大切なものを見つめるときでもあると気づかせてくれる物語です。
『新装版 ムーミン谷の十一月』
著者:トーベ・ヤンソン/訳:鈴木徹郎
出版社:講談社
傷ついた心に寄り添う。
川沿いの木造アパート「ポプラ荘」で暮らす母娘の心にしみる物語。重苦しい日常から逃れるように、母娘はいつも郊外電車に乗った。偶然降りた町で、ふたりは大きなポプラの木を見つけて……。
ポプラ荘は孤独や痛みを抱えた住人たちが帰れる場所。庭のポプラが見守っています。美しい秋の日に、金色に染まるポプラを想いながら読みたい。
『ポプラの秋』
著者:湯本香樹実
出版社:新潮社
安房直子の傑作童話集。
“ひぐれのラッパ”は、おとうふ屋さんが鳴らすラッパのこと。金のラッパから夕焼けの音が生まれて、すみれ色の空にのぼっていきます。
夕暮れどきはいつもの景色が違って見えるふしぎな時間。小さなねずみや子ぎつねが夢の入り口へあなたをそっと手招きます。そこにはきっと、懐かしくて心がぽっとあたたまる世界が広がっています。
『ひぐれのラッパ』
著者:安房直子/絵:MICAO
出版社:福音館書店
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*『新装版 ムーミン谷の十一月』
*『ポプラの秋』
*『ひぐれのラッパ』
Love, まっこリ〜ナ
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