今日のカフェボンボンの本棚は、『東京すみっこごはん』。
共同台所「すみっこごはん」に、日々ワケありな人々が集う。今日の料理当番は誰だろう? メニューはなんだろう? お腹がきゅるり、胸はきゅんとなる美味しくてあったかい物語をどうぞ。
『東京すみっこごはん』
著者:成田名璃子
出版社:光文社
路地裏の一軒家「すみっこごはん」から夕餉の支度の匂いがする。料理するのはその日くじに当たった人。レシピノートから好きなメニューを選んでつくる。
婚活に励むOLやミュージシャン、料亭の料理人やタイ人の留学生など、職業も年齢もさまざまな人たちが〝共同台所〟でつながっている。
女子高生の楓がみんなと初めて食べたごはんは、とろけるように美味しいクリームコロッケ。次の日にはもう料理当番になってお味噌汁づくりに没頭していた。陰湿ないじめに悩む楓にとって「すみっこごはん」は私が私でいられる唯一の場所となっていく。
ある夜のメニューは野菜炒めとほうれん草のおひたし、カボチャの煮物、きのことお豆腐のお味噌汁。誰かの手作りごはんを食べるうち、せつなさも悲しみも立ち上る湯気にとけていきます。
おいしい家庭料理とさりげない人情が心にじんわり効く一冊。お腹すかせて読んでください!
Love, まっこリ〜ナ
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