今日のカフェボンボンの本棚は、『うつくしい人』。
疲れていたり傷ついている人の背中をそっと押してくれる物語。人気作家・西加奈子が自分自身を見失った失業中の女性のひとり旅と再生を描きます。
『うつくしい人』
著者：西加奈子
出版社：幻冬舎
他人の苛立ちに極端なほど敏感な百合。上司から言われた「疲れてるのね」の一言に打ちのめされた。彼女はずっと誰かの真似をし続けてきた。いつも人の目を気にして、臆病で、卑劣な「私」。
現実から逃げるように離島へと旅立つ百合。美しい小さなリゾートホテルで出会ったのは、謎めいたバーテンダーとドイツ人のマティアス。
浮世離れしたふたりと奇妙なやりとりをするうちに彼女が気づいた、自分自身にも隠していた気持ちとは……。
恥ずかしい私と向き合う百合の苦しみがリアルに迫ってくる。でもとことん絶望的じゃないのは、きっと瀬戸内のまぶしい海と何杯ものビールのせい。
西加奈子さんの本は、読んだあといつも人恋しくなる。たまらないほど。
Love, まっこリ〜ナ
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