今日のカフェボンボンの本棚は、『円卓』。
人気作家・西加奈子が関西を舞台に描いた大家族の物語。公団住宅に両親、祖父母、三つ子の姉たちと暮らす小学三年生「こっこ」の日々に笑って泣いて元気になれる、幸せな一冊です。
『円卓』
著者:西加奈子
出版社:文藝春秋
こっこ(琴子)は口が悪くて硬派な女の子。うるさいぼけ!なんて言うのはお茶の子さいさい。男子のことなんか「鼻水垂らし、餓鬼が!」と思ってる。
そんなこっこを家族は可愛くてしかたがない。姉たちにも愛されかまわれ、夜も同じ布団で眠るけれど、こっこは孤独に憧れて、誰でもない「こっこ」になりたくて……。
タイトルの「円卓」は8人家族が囲むテーブルのこと。中華料理屋からもらってきた深紅の円卓がくるくる回る。みんなの愛情とエネルギーがむんむん、からだが熱くなる。
これから先、彼女がどんなふうに成長していったとしても、この円卓が回り続ける限りきっと大丈夫。食事の支度をするお母さんの歌声が聞こえて、ほっぺのご飯粒をとってくれる人がいるのなら。
本のカバー写真は『未来ちゃん』の川島小鳥さん。写真の子どもたちを見ているとすぐにまた、こっこに会いたくなります。
Love, まっこリ〜ナ
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