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大人になったあなたへ贈る「モモちゃん」の物語

 

今日のカフェボンボンのおすすめメニューは、『ちいさいモモちゃん』です。

愛され続けてきた名作が、絵本作家の酒井駒子の絵と共に文庫で復刊、装いを新たにしています。

20120817

ちいさいモモちゃん
著者:松谷みよ子
出版社:講談社

はじめまして、モモちゃん。そう言いたくなるほど酒井駒子さんのモモちゃんは新鮮で、初めての物語を読むようにドキドキしました。

モモちゃんが生まれたのは美しい夏の日でした。それから、真っ黒な子猫のプーが家族になって、保育園に上がると仲良しもできて、モモちゃんはすくすくと成長していきます。ママに怒ったモモちゃんが、電車に乗って空を飛んでいってしまったこともありました。

雨戸にすみついたコウモリの子を見つけたときのこと。ケガをしたコウモリにモモちゃんは赤チンを塗ってあげるの。コウモリが「ぼくはモモちゃんちの悪い蚊や虫を食べてあげてるんだよ」と言うと、「むし? むしのごはん」って、モモちゃんは心配そうに聞くんです。得意げなコウモリの子とやさしいモモちゃんが愛らしいですね。

モモちゃんの「朝時間」は、空が矢車菊のように青い朝。花にじょうろで水をあげると、虹の輪ができてモモちゃんは大喜びします。

本のお供には、「パンツの歌」の場面にちなんで、蜜をたっぷりかけたホットケーキをどうぞ。

やがて小さかったモモちゃんもお姉さんになり、家族のあり方も変化していきます。続刊はまたの機会にお届けしたいと思います。

Love, まっこリ〜ナ

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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