今日のカフェボンボンの本棚は、『東京百景』。
ピース・又吉直樹が綴る自伝的エッセイ100編。東京タワー、お台場の夜空、首都高速から見る風景。さまざまな東京の風景が「僕」の思い出と重なってゆく。
『東京百景』
著者:又吉直樹
発行:吉本ブックス/発売:ワニブックス
東京の喧騒のど真ん中で、男がひとり途方にくれている。
上京したての十八歳の「僕」はまるで、江戸時代からタイムスリップした侍みたいだ。見知らぬ街に迷い込みさまよい歩く。どこにもたどり着けない不安をいつも抱えて。
眠れずに迎えた朝や職務質問を受けた夜、くるりの「東京」を聴いた。神社の池の亀に悩みを打ち明けたりもした。
東京は果てしなく残酷だけれど稀に優しいという。武蔵野の夕陽や遥か遠くの花火もそんな風景のひとつだと思う。おかしくってせつない彼の東京が、むき出しの魂に触れてくる。
この本を読みながら、サム・スミスを聴いていました。陰影のある文章にソウルフルな「I’m Not The Only One」。とてもよく似合います。
Love, まっこリ〜ナ
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