【朝の恋愛小説:やっぱり朝は二度寝が好き 】 Vol.11 初めて知る親友の悩み

 

Vol.11 初めて知る親友の悩み・イメージ

雪乃がこんな風に泣いている姿を初めてみた。

いつの間にか、私も泣いていた。もう、親友の恋愛話なんかで泣くことはないと思っていたのに。

雪乃は私にも内緒で、5年も不倫を続けていたらしい。だが最近やっとの思いで抜け出せたと。

雪乃は1人でも大丈夫だと本気で思っていた私は、まんまと雪乃の演技に騙された。それ以上に、私の雪乃への憧れが、私の思考をそうプログラミングしたのだ。

雪乃は、好きになった人の前では、ただの女だった。あんなに、格好良くって、器用で、人生楽しんでいるように見えた雪乃が、ただただ、しおらしく泣いていた。

頭がいい雪乃は、自分が置かれた立場をあまりにも良く理解していたし、ただただ、どうにもならない思いにもがき悲しんでいる。

「男なんて星の数ほどいるよ」

なんて安易な言葉をかけられるはずもなく、私は、親友にも何もしてあげられることがないことに愕然とした。

そして同時に、恋愛経験が薄いのは私の方だったんだ、と気付くという顛末!

そんなことに、情けなさを感じるって何?
何のプレッシャーなの?

(この小説は、毎日更新です。続きはまた明日!)

 

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物語の登場人物

立川萌乃(もえの) 28歳

静岡出身。銀行の一般職。趣味で、フラワーアレンジメントをならう。早起きできる朝美人に憧れている。

新城雪乃(ゆきの) 28歳

萌乃と同じ高校時代からの友人。なんでも出来る格好いい人物として萌乃からは頼りにされている。

藤井倫太郎(りんたろう)28歳

萌乃、雪乃と同じ高校のサッカー部出身で東京の大学へ進み、留学。外資系投資銀行につとめるいわゆるエリート。

木村ことみ 28歳

萌乃の同期で、同じ支店にずっと勤めている。常識人であり現実主義者。

柳原誠士(せいじ)28歳

萌乃とことみの同期入社である、総合職の銀行マン。

近藤裕太(ゆうた)24歳

萌乃がフラワーアレンジメントの教室の隣にあるパーソナルトレーニングスタジオのトレーナー。

 

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朝の小説シリーズ

毎朝読みたい小説シリーズ「やっぱり朝は、二度寝が好き。(完)」「シンデレラの朝ごはん(完)」
Written by

石垣モンブラン

幼少期から創作好きで、3歳児で替え歌発表(笑)、小学時代に学習発表会の脚本、絵本を制作、中学から新体操やダンスの振付をはじめる。現在は、小中学生のミュージカル劇団「リトル・ミュージカル」主宰。台詞をこどもたち全員で創るという他にはないミュージカルの脚本原案、作詞作曲、振付を担当。だけど大人の恋愛模様が大好き。ライトノベルや映像脚本も執筆し続ける。

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