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南米を舞台にした、魅惑的なアメリカ小説

 

今日のカフェボンボンは、傑作小説『最終目的地』

著者のピーター・キャメロンは、90年代のサリンジャーといわれた人。小説の舞台は、南米ウルグアイの人里離れた邸宅です。

20141017

最終目的地
著者:ピーター・キャメロン/訳:岩本正恵
出版社:新潮社

睡蓮が浮かび、コイが泳ぐ噴水のある美しい家。このひっそりとしたお屋敷に、以前自殺した作家の妻、作家の愛人と娘、作家の兄と恋人の青年が、世捨て人のように暮らしています。

そこにある日、作家の伝記を書きたいと熱望するアメリカ人青年がやって来て、人々の静かな日々が揺らぎ始めます。世の中から忘れ去られた家の止まった時間を、心優しい不器用なひとりの青年が再び動かすのです。

強烈な個性を持ちながら、あきらめと後悔の気配に包まれた登場人物たち。人生が動き出したあと、彼らはそれぞれの「最終目的地」にたどりつくのでしょうか。

本書は、90年代の作品の軽やかさを保ったまま、より繊細さと深みを増したようです。この作品は映画化もされ、作家の兄の恋人役のアジア系の青年を、真田広之さんが演じています。

Love, まっこリ〜ナ

 

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まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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