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旅へと誘う本④ヨーロッパの古い町角ものがたり

 

今日のカフェボンボンは、旅へと誘う本の第四弾。

ゲーテやカフカの名翻訳家でドイツ文学者、エッセイストとしても知られる池内紀がつづる旅のエッセイ。ヨーロッパの古い町を巡る、味わい深い旅紀行です。

20140914

町角ものがたり
著者:池内紀
出版社:白水社

使い慣れた小型トランクとリュックをお供に、ヨーロッパ各国を町から町へ気ままに旅してまわる。ウィーン、プラハ、ルクセンブルク、バーゼル、ミラノ……。訪れた町は30近くにものぼります。

古い歴史の重みと観光地の華やかさの両面を持つヨーロッパの都市。著者は町にゆっくりと滞在し、美しい建築物を眺め、教会の鐘の音を聞きながら、都市のたどった物語に思いをめぐらします。

ゲーテやカフカはもちろん、留学時代の森鴎外の挿話もあり、奥行きが深い。ドイツ文学だから格調高くてとっつきにくいなんてことはありません。異国の人との接し方にも著者の人柄がしのばれる、大らかで楽しいエッセイです。

最後の一編は、ミュンヘンのクリスマス市。クリスマス・イブの町角で、モミの木を売る親子の光景が心に残ります。

ヴェローナの円形劇場、ザルツブルクの時計屋、ワルシャワの動物園前、エーゲ海の騎士の町など27編を収録しています。

Love, まっこリ〜ナ

 

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
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まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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