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旅へと誘う本③モロッコの旅へ

 

今日のカフェボンボンは、画家・大竹伸朗のモロッコ旅日記『カスバの男』

タンジール、アシラ、フェズ、マラケシュ。異国的な名前の街が、彼の文章とスケッチを通して目の前に出現する。暑い、熱い、モロッコの夏です。

20130424

カスバの男 モロッコ旅日記
著者:大竹伸朗
出版社:集英社

“自然はパーフェクトすぎておもしろくない。”

だから、著者は異国で通りを歩くとゴミ捨て場に目がいき、チューニングの狂った風景に魅かれる。ポスターのはがれ具合の絶妙さに驚き、大音響で街に流れるアラビアン・ポップスに哀愁を感じる。

はためく深紅のモロッコ国旗を、真っ青な空をバックに絵にしたくてたまらなくなる。到着したその足ですぐに街をぶらつくのが旅のスタイル。「一杯のコーヒーを飲んでからではすべてオジャンだ。何かが逃げてしまう」から……。

彼の旅日記にはうねりがあって、即興のジャズ演奏みたい。強い太陽の光から逃れて日陰に入った瞬間クラクラする、あの感じにも似ています。

モロッコの「朝時間」は、タンジールのカフェで。
クーラーのない薄暗い店で飲むミント・ティー。初めての味は強烈。極限に甘く熱いのです。

コラージュやオブジェなど、さまざまな表現を駆使して活躍するアーティストならではの言葉が散りばめられた一冊。銅版画、スケッチ、水彩画、写真を多数収録しています。

Love, まっこリ〜ナ

 

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朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』

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小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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