今日のカフェボンボンは、『時は乱れて』。
アメリカのSF作家・フィリップ・K・ディックの傑作長編。鬼才ディックのとりこになる作品。待望の復刊です。
『時は乱れて』
著者:フィリップ・K・ディック/訳:山田和子
出版社:早川書房
レイグル・ガムは町の有名人。新聞の懸賞クイズ「火星人はどこへ?」コンテストに勝ち続け、2年間も全国チャンピオンの座をキープし続けている。
時は1959年、陽光あふれるのどかな町。レイグルは言いようのない違和感を覚える時があるのだった。彼がクイズに勝ち続ける本当の意味は……。
物語のディテールもディックの小説の魅力のひとつ。新聞の一面記事、女性のファッション、隣人とのポーカー、町のダイナー、フォルクスワーゲン、ペーパーバック。ありふれた日常がリアルなほど、現実の裂け目は暗く深い。不穏な空気はより居心地が悪く感じられる。
ディックはハリウッド映画『ブレードランナー』『トータル・リコール』『マイノリティ・リポート』などの原作者としても有名ですよね。
ひとたびページを繰れば、不思議なヴィジョンに吸い込まれてゆく。
どこまでも時は乱れて。
サンリオSF文庫はサンリオがかつて刊行していたSF叢書。『時は乱れて』は初回配本の一冊だったんですね!懸賞クイズの「火星人はどこへ?」は「小さな緑の男は次にどこへ行くか?」となってます。
Love, まっこリ〜ナ