今日のカフェボンボンは、三浦しをんの『きみはポラリス』。
ためらうことなく恋に身を投じよ。こんなテーマに貫かれた恋愛短編集です。
『きみはポラリス』
著者:三浦しをん
出版社:新潮社
たぎるほど激しい愛を心に秘めつつも、決して伝えられない愛。失った人の思い出だけを胸に抱いて生きる愛。人が誰かを愛するとき、その愛し方や終わり方には愛の数だけ形がある。思ってもみなかった愛があることに気づいてふいをつかれた。
印象的なのは、主人公たちが最後に自分でけりをつけること。あきらめではなく、あらゆるものをのみ込んだうえで、潔く。それが小説の後味の良さにもつながっているのだと思う。
「ひとは生まれながらにして恋を恋だと知っている」(「私たちがしたこと」より)
恋愛の性質はいろいろでも、たぶんこれは変わらない。恋愛についてとことん書いてみようじゃないのという、著者の意気込みから生まれた11編。本気の恋愛ストーリーです。
ためらわず恋をして!
Love, まっこリ〜ナ