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三浦しをんのただならぬ恋愛小説『きみはポラリス』

 

今日のカフェボンボンは、三浦しをんの『きみはポラリス』

ためらうことなく恋に身を投じよ。こんなテーマに貫かれた恋愛短編集です。

20131025

きみはポラリス
著者:三浦しをん
出版社:新潮社

たぎるほど激しい愛を心に秘めつつも、決して伝えられない愛。失った人の思い出だけを胸に抱いて生きる愛。人が誰かを愛するとき、その愛し方や終わり方には愛の数だけ形がある。思ってもみなかった愛があることに気づいてふいをつかれた。

印象的なのは、主人公たちが最後に自分でけりをつけること。あきらめではなく、あらゆるものをのみ込んだうえで、潔く。それが小説の後味の良さにもつながっているのだと思う。

「ひとは生まれながらにして恋を恋だと知っている」(「私たちがしたこと」より)

恋愛の性質はいろいろでも、たぶんこれは変わらない。恋愛についてとことん書いてみようじゃないのという、著者の意気込みから生まれた11編。本気の恋愛ストーリーです。

ためらわず恋をして!
Love, まっこリ〜ナ

 

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Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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