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心に残る詩集①『うちゅうの目』

 

今日のカフェボンボンは、まど・みちおの詩と写真のコラボレーション。奈良美智や川内倫子ら気鋭のアーティストが、写真で詩に想いを託すユニークな詩集です。

20130312

うちゅうの目
詩:まど・みちお/写真:奈良美智、川内倫子、長野陽一、梶井照陰
出版社:フォイル

1909年生まれのまどさんは、今年104歳になる。大らかでユーモラスな童謡や詩を書き続けてきた。自然や生きものを見守り、あるがままの姿を私たちに伝えてくれる。美しいひらがなで、子どもがわかる言葉で力強く。

ぼくが ここに いるとき
ほかの どんなものも
ぼくに かさなって
ここに いることは できない

「ぼくが ここに」の一節です。ぼくや草花や虫たちの小さな命は、地球の上で大事に守られている。そして、雨や風や虹、一番星も、みんな宇宙とひとつながり。

『うちゅうの目』の「朝時間」は、チョウチョウや小鳥に注がれる太陽の光と空のしずく。

まどさんの詩には不思議な力があって、「ぞうさん」や「ふしぎなポケット」を口ずさむと、心がふわっと明るくなる。「やぎさんゆうびん」を歌うといつも思うんです。“しろやぎさんからせっかくお手紙きたのに、くろやぎさんたら食べちゃって!”って。この面白い歌を初めて知った子どもの頃と同じ気持ちがよみがえるんですよね。

美術家の奈良美智、写真家の川内倫子、長野陽一、梶井照陰が撮った思い思いのイメージが、詩の世界に彩りを添えています。緑がみずみずしいカバーは、奈良さんの写真です。

「れんしゅう」「どうしてだろうと」「ぞうさん」「人ではない!」「いわずに おれなくなる」など24編の詩を収録しています。

Love, まっこリ〜ナ

 

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Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

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