今日のカフェボンボンは、『切手帖とピンセット』。
切手を通して世界を知る。そんな言葉がぴったりの本。切手の黄金期といわれる1960年代の切手を中心に、1154枚を詳細なデータとともに紹介します。
『切手帖とピンセット 1960年代グラフィック切手蒐集の愉しみ』
著者:加藤郁美
出版社:国書刊行会
切手のデザインが最も花開いたといわれる時代、デザイナーや職人のアイデアと技術が結集し、クオリティの高い切手が生まれました。
とくに北欧の切手は素晴らしい! さすが家具とインテリアの国ですね。天才彫版師・スラニアという人が作ったスウェーデン切手は傑出した出来映えです。切手の彫版の仕事にこれほどの情熱を注いだ人がいたことに感動しました。
愛らしい子ども切手、社会主義圏の未来的な宇宙切手、マニアックなキノコ切手や博物切手など興味はつきません。
切手にまつわるエピソードも盛りだくさんです。チャリティー用のクリスマス・シートのはじまりは1900年。デンマークのひとりの郵便局員のアイデアから生まれたのだそうです。
切手の「朝時間」は、オランダの「子どもたちのために」という切手。
リュージュやスケートをして遊ぶ子どもたち。1948年発行、単色刷りの素朴な切手です。
小さな切手がそれぞれの国の個性を雄弁に語り、時代の流れを垣間見せてくれます。切手の美しさ、面白さに心奪われる素敵なひとときを!
Love, まっこリ〜ナ