今日のカフェボンボンは、『クリムトと猫』。
目の覚めるように美しいイタリアの絵本です。ピンクとオレンジと金色の絵が、クリムトの絵のイメージと絶妙に溶け合っています。
『クリムトと猫』
文:ベレニーチェ・カパッティ/絵:オクタヴィア・モナコ/訳:森田義之
出版社:西村書店
オーストリアの画家グスタフ・クリムト。代表作の「接吻」に描かれた恋人たちからは、金色に輝く愛のオーラが放射されています。こんなにも官能的な愛を描いたクリムトは、どんな男の人だったのだろう。もてそうな人? セクシーな感じの人?
クリムトのアトリエで飼われていた猫が語る人物像は、大らかでシャイな独身男性。いつも仕事で頭がいっぱい、自分でデザインした仕事着からは絵具の匂いをぷんぷんさせていた人。
アトリエの庭でバラの花を大切に育てては、恋人たちの絵の背景に描きました。絵にたくさん金色を使うから、お金がどんどん減ってしまったそうです……。
作品が生まれた背景を、ほかの画家の絵を通してのぞいてみる。画家の生涯を描く絵本は、ちょっと劇中劇に似ているかもしれませんね。
クリムトの「朝時間」は、モデルたちの集まるにぎやかなアトリエ。本のお供には、オーストリアのチョコレートケーキ、ザッハトルテをいかがですか。
Happy Holidays!!
Love, まっこリ〜ナ