今日のカフェボンボンのおすすめは、『こうえんで…4つのお話』。
世界的な絵本作家が人間心理の不思議を描く、ちょっとゾクリとする絵本です。色づいた木々の表紙の絵もこの季節にぴったりなのでセレクトしました。
『こうえんで…4つのお話』
著者:アンソニー・ブラウン/訳:久山太市
出版社:評論社
ひとつの出来事が、語る人の視点によって、全く異なる様相を帯びる……。それは日常生活でもよくあることで、人それぞれ感じ方も考え方も違えば当たり前のことですよね。それでも、その一点だけを凝縮すると何か恐ろしく、人間の本質を見せられたような気がします。
4人の登場人物が語る4つの物語。公園にやってきたのは、高慢な金持ち婦人、その息子チャールズ、失業中の男、その娘スマッジ。
同じ時間、同じ場所に居合わせたのに、話はこんなにも違っている。そして、4人の心の内が季節にまで反映されていることに、ハッとさせられるの。でも、絵本で見ると文章で感じるような怖さがないのは、じつは彼らがゴリラだからかもね!
公園の「朝時間」は、4人の心理によって変化するもの。本のお供には、秋の公園のイメージで、マロンラテはいかがでしょう。
絵本ならではの心憎い仕掛けがページのあちこちに。子どもも大人も年齢に関係なく楽しめます。アンソニー・ブラウンのシュールな絵を楽しんでくださいね!
Love, まっこリ〜ナ
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