BLOG

オランダ発の素敵なお話『ネコのミヌース』

 

今朝のカフェボンボンのおすすめは、『ネコのミヌース』

人間と猫の夢あふれる物語をお届けします。オランダの国民的作家アニー・M・G・シュミットの人気作品をお楽しみください。

20120924

ネコのミヌース
著者:アニー・M・G・シュミット/絵:カール・ホランダー/訳:西村由美
出版社:徳間書店

主人公は若い新聞記者のティベ。とてもシャイな彼は、人に質問する勇気がなくて取材ができない。
大好きな猫の記事ばかりを書いていたら、クビ寸前になっちゃった。

意気消沈したティベだけど、犬に追われての木の上に逃げた若い女の子を助けたの。これがティベとミヌースの出会いでした。

不思議なことに、赤毛のミヌースの緑色の目もしぐさも猫そっくり。台所の窓から侵入されたり、魚の骨を口にくわえて振り向かれたら、ティベも仰天です。
のどはゴロゴロ鳴らすし、ティベのそでに頭をこすりつけて体をくねらせたりするんです。

ティベが「あの人、ほんとは、ゴロゴロいう時がいちばんかわいかったなあ」と思うシーンがあるのですが、ミヌースは妙に色っぽくて、チャーミングなんですよね。

猫と人間とあいだにロマンティックな空気が流れているのが、この物語の素敵なところです。

ミヌースの「朝時間」は、高い屋根の上にすわって近所の猫たちと過ごす時。猫のネットワークを駆使し、ティベを助ける大活躍をします。

オランダの町の風景や人々のくらしも垣間みられます。ミヌースがオランダの匂いをちょっと嗅がせてくれた、そんな気がします。

本のお供には、ティベの好きなハッカ入りキャンディーでもいかがですか。

Love, まっこリ〜ナ

 

この記事を書いた人
Nice to meet you!

朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』

公式ブログ
小説から絵本まで、編集者が選ぶ”朝読書”におすすめの1冊
Written by

まっこリ〜ナ

編集者・ライター

出版社勤務を経てフリーランスに。図鑑や写真集、子どもの本や雑誌などの編集に携わる。本がくれる愛のチカラを糧に生きる日々。いちばん好きな本の主人公は長くつ下のピッピ。
趣味は草花園芸、編み物、ランニング、スポーツ観戦。

連載記事一覧

今日の朝の人気ランキング