今朝のカフェボンボンのおすすめは、『ネコのミヌース』。
人間と猫の夢あふれる物語をお届けします。オランダの国民的作家アニー・M・G・シュミットの人気作品をお楽しみください。
『ネコのミヌース』
著者:アニー・M・G・シュミット/絵:カール・ホランダー/訳:西村由美
出版社:徳間書店
主人公は若い新聞記者のティベ。とてもシャイな彼は、人に質問する勇気がなくて取材ができない。 大好きな猫の記事ばかりを書いていたら、クビ寸前になっちゃった。
意気消沈したティベだけど、犬に追われての木の上に逃げた若い女の子を助けたの。これがティベとミヌースの出会いでした。
不思議なことに、赤毛のミヌースの緑色の目もしぐさも猫そっくり。台所の窓から侵入されたり、魚の骨を口にくわえて振り向かれたら、ティベも仰天です。 のどはゴロゴロ鳴らすし、ティベのそでに頭をこすりつけて体をくねらせたりするんです。
ティベが「あの人、ほんとは、ゴロゴロいう時がいちばんかわいかったなあ」と思うシーンがあるのですが、ミヌースは妙に色っぽくて、チャーミングなんですよね。 猫と人間とあいだにロマンティックな空気が流れているのが、この物語の素敵なところです。
ミヌースの「朝時間」は、高い屋根の上にすわって近所の猫たちと過ごす時。猫のネットワークを駆使し、ティベを助ける大活躍をします。
オランダの町の風景や人々のくらしも垣間みられます。ミヌースがオランダの匂いをちょっと嗅がせてくれた、そんな気がします。
本のお供には、ティベの好きなハッカ入りキャンディーでもいかがですか。
Love, まっこリ〜ナ