今朝のカフェボンボンメニューは、「猫の本」特集です。
数ある猫の物語の中から、心に深く残る本をピックアップしました。本日から3回連続でお届けしますので、どうぞお楽しみに!
第1弾は、ポール・ギャリコの名作『トマシーナ』。人と動物との強い絆に心を揺さぶられるストーリーです。
『トマシーナ』
著者:ポール・ギャリコ/訳:山田蘭
出版社:東京創元社
主人公はめす猫のトマシーナ。どんな猫かって?
エメラルド色の美しい目。ピンク色の舌はノイバラのつぼみの色のよう。好きなものはキャラウェイのケーキとラヴェンダーの香り。
トマシーナは獣医のひとり娘メアリ・ルーにかわいがられ、幸せな日々を送っていました。でも、トマシーナが病気になると、獣医は安楽死を命じます。その日からメアリ・ルーは悲しみのあまり心を閉ざしてしまいますが、突如、猫の女神が現れ、物語は神秘性を帯びてきます。娘を失いそうになった獣医は怒り、傷つき、愛を取り戻したいと願うのですが……。
動物を癒す力を持つ“赤毛の魔女”ローリの登場で、世界はいっそう深みと輝きを増します。傷ついた野生の動物たちを看病しながら、小さな家にひとりでくらすローリ。スコットランドの素朴な森の生活に、静かで穏やかな時が流れています。
トマシーナの「朝時間」は、朝早く外に出て、太陽が昇るのを眺めるひととき。
本のお供には、トマシーナの好きなキャラウェイの実入りケーキをいかがですか? ハーブのキャラウェイには、人や動物を引き止める力があるという言い伝えがあるそうです。このケーキは愛を取り戻す物語の象徴なのかもしれませんね。
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Love, まっこリ〜ナ
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