日曜日の朝のカフェボンボンメニューは『サウスポー』。
それはそれはキュートな絵本なんです!
『サウスポー』
著者:ジュディス・ヴィオースト/金原瑞人訳/はたこうしろう絵
出版社:文溪堂
お互い大好きで気になってしょうがないのに、素直になれない意地っ張り同士。野球少年リチャードとおてんば娘ジャネットの小さな恋を「往復書簡」で描きます。
始まりはノートの切れ端に書いたいじわるな言葉。
リチャードへ
あんたのたんじょう日パーティー、よんでくれなくていいからね。
あたし、いかないから。
う〜ん。それを言っちゃあおしまいよ、ですよね。おまけに“もと友だちのジャネット”って書いてある。好きな子にこんな手紙もらったら、ショック、ハートブレーク。で、もっとひどい言葉を手紙に書いて渡して、相手も自分も傷ついちゃう。
10歳ぐらいの男の子と女の子の初恋の話ですけど、好きな人へのこういう気持ちは、何歳になってもあると思う。押したり引いたり、すねたり甘えたり。だから、胸の奥の方がくすぐったいような、甘いようなそんな気持ちになるのかも。
私は表紙の絵にきゅーんとなって、ひとめぼれでした。絵本作家のはたこうしろうさんは、訳文を読んだとき、「これ、絶対ボクが描きたい!」と思ったんですって。
アメリカの郊外らしいのんびりとした風景、お気に入りのものに囲まれた子ども部屋など、いくら見ていても飽きない、ページのすみずみまで作家の心意気が感じられる本です。
ジャネットとリチャードの「朝時間」は、学校に通うスクールバスの中。ふたり一緒の楽しい時間です。
本のイメージは、ジャネットの好きなホット・ファッジ・サンデー。
日曜日のおやつにどうぞ。
スイートな一日を。
Love, まっこリ〜ナ