さてさて、前回
「手作りの塩って何?」
というところで話が終了しました。
この塩田では2000年前から続く自然の力に任せた塩の製法で作られています。
写真の奥のほう、ちょうど風車があるあたりが外海と塩田の境目。
塩田の中は、陸に近づくまで3段階の池に分かれています。
外海から引き込まれた海水は、塩度に応じて少しずつ陸に近いほうの
塩田に移動されます。
(昔は海水を移動するための動力として風車を使っていました)
一番奥の池 → 中間の池 → 陸に一番近い池
塩度が上がる度に移動され、最終的に一番陸に近い池で
結晶化されるのを待ちます。
そして最終的に結晶化すると、「収穫」が行われます。
「塩の収穫」というのもなんだか不思議な感じがしますが、、、、
この写真を見ていただければ、「収穫」の意味がお分かりになるかと。
結晶化された塩は人間の手によりスコップで収穫され、
手押し車に乗せられます。
斜めになっている大きな機械はベルトコンベアーのようになっていて、
上に到着すると吹き出されて大きな山を作ります。
この塩田で作られる塩は手収穫によるものなので、
ゴミや土が入る事がありません。
なので、水で洗浄する必要もないため、
塩本来に含まれるミネラル分が失われない、、、。
だから甘みを感じるオイシイ極上塩ができるのです。
風車は既に使われてはいませんが、
だからと言ってコンピューター制御の何か新しいテクノロジーが、、、
という訳でもなく。
水の移動は小さな発電機を使って、数十年前から使われている
木の筒にコイル状のものがグルグルと回るという、
古いシステムで作られています。
塩の収穫が見れるのは7月中旬~8月いっぱいくらいまでと
短い期間。
でも、日本酒でいうところの杜氏みたいな人、「塩氏」?
が、1年中この塩田の管理に当たっています。
自然の力を利用した塩作りですが、
その管理は人間の手により丁寧に行われています。
さて、次回は塩作りに必要な
「自然の力」
について、です。
お楽しみに!