おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
マナーや心の在り方を知って好印象な自分になる!すぐに実践できるコラムを、毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:「食べてください」の正しい敬語表現
早速ですが、みなさんは「食べてください」と相手に丁寧に伝えたいとき、どのような言葉で表現していますか?
相手にお料理をすすめたり、お土産を渡したりするときの「食べてください」の正しい言いかたと、その理由を一緒に確認しましょう!
「お召し上がりください」は二重敬語
「食べる」「飲む」を丁寧に言うと「召し上がる」となります。(尊敬語)
では、お相手にお料理や飲み物をすすめるとき、贈り物を渡すときなどの「食べてください」「飲んでください」を丁寧に言うと…
「お召し上がりください」でしょうか、それとも「召し上がってください」でしょうか?
実は「お召し上がりください」は
- 「お~ください」の敬語表現
- 「召し上がる」の敬語表現
の2つが使われているため二重敬語となり、厳密に言うと間違いとされています。
「食べてください」の丁寧な言い方…正解は?
二重敬語にならず、丁寧に表現できる言い方は以下です。
- 召し上がってください
- 召し上がりください
- お食べください
「お」を使う場合は「食べる」を「召し上がる」にせず、お食べください、と表現しましょう。
「お召し上がりください」をよく見聞きするような…
例えば、食品の賞味期限などの表記に、「3日以内にお召し上がりください」と、「お召し上がりください」が使われています。
文化庁の文化審議会国語分科会が発表している「敬語の指針(30ページ)」(※PDFが開きます)には、「お召し上がりください」は、一般には適切でないとされているものの、習慣として定着している語の例として挙げられているため、日常生活で使っても問題はないと言えます。
(参考:文化庁ホームページ内「敬語の指針(30ページ)」)(※PDFが開きます)
具体的な「召し上がってください」の使い方
- 店内で召し上がりますか?
飲食店の店員さんが、お客様にイートインかテイクアウトかを問うときは、「召し上がりますか?」という表現になります。
- どうぞ皆さんで召し上がってください。
手土産やお土産を渡すときは、「お」をつけずに「召し上がってください」と表現します。
まとめ
「お召し上がりください」のように、本来は間違いであっても、広く使われているため使っても良い、とされている言葉はたくさんあります。
とはいえ、できれば正しい日本語を使えるようになりたいですね!
それでは、また次回!Have a ごきげん day!
☆このコラムは【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!