おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
ひとつのテーマを1週間意識して過ごすことで、マナーや心遣いが自然と身に付く!そんな連載コラムを毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:「お盆」を大切にしよう
日本では、お正月と同じくらい大切な行事、「お盆」。正式名称は、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言います。
今回は、毎年何気なく過ごしているお盆について、お伝えしますね。
お盆の時期は?
お盆の時期は、地域で異なります。
- 関東や一部の地域
新盆(7月盆):7月31日~7月16日
- ほぼ全国
月遅れ盆:8月13日~8月16日
- 沖縄や一部の地域
旧盆:8月20日~8月22日(毎年異なります)
一般的なお盆は、8月13日~8月16日ですが、地域によって異なるのは、明治6年に、新暦を採用したためだそうです。
お盆に帰省するのはなぜ?
お盆は、あの世からこの世に戻ってくる故人やご先祖様へ、心を込めておもてなしする期間ですが、どうして、みんな一斉に帰省するのでしょうか。
ご先祖様にご挨拶をしたい、休みが取れるから、など、理由はいろいろあるかもしれませんが、なんとなく「お盆には実家に帰る」という雰囲気ですよね。
江戸時代、奉公に出ている子どもや、お嫁さんは、日本人にとって大事な行事であるお正月とお盆の年に2回だけ、休みを取って実家に帰ることができたことに由来しているそうです。
これを「藪入り」と呼びます。
※「藪入り」の語源は、「藪の深い田舎に帰る」から、など、諸説あります。
帰省をする風習は、ここからきたものなのです。
「迎え火」「送り火」は、暗くなり始めてから
ご先祖様の霊が迷わないように、お盆の初日に迎え火、最終日に送り火を焚きます。
迎え火は、火がご先祖様によく見えるよう、そして、送り火は、少しでも長くこちらの世界でゆっくりしていただけるよう、どちらも外が暗くなってきてから焚きます。
「ナス」「キュウリ」を飾る意味
仏壇に飾られるナスとキュウリの「精霊馬(しょうりょううま)」には、ご先祖様にこの世で少しでもゆっくりしていただきたい、という気持ちが込められています。
一般的には、お盆の始まりはご先祖様に少しでも早く帰ってきてほしいから、【キュウリで作った足の速い馬】を。
あの世に帰る時には、少しでも長くこの世にいてほしいから、【ナスで作った足の遅い牛】を使ってもらう、とされています。
でも、地域によっては逆になることも。
お盆の始まりは、ご先祖様にゆっくりと景色を楽しみながら帰ってきてほしい。そんな思いで【ナスの牛】。
あの世に帰る時は、お疲れだろうから早く帰してあげたい、という思いから【キュウリの馬】という説もあります。
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お盆に楽しい旅行などの計画がある方も多いかと思いますが、今の自分があるのは、ご先祖様のおかげ。
本来は、故人やご先祖様を供養し、感謝をする日、ということを考えられるといいですね。
それでは、また次回!Have a ごきげん day!
このコラムは【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!