おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。
ひとつのテーマを1週間意識して過ごすことで、マナーや心遣いが自然と身に付く!そんな連載コラムを毎週火曜日にお届けしています。
今週のテーマ:「お正月の準備」を始めよう
今日12月13日は、「正月事始め(しょうがつことはじめ)」といって、お正月の準備を始めるのにふさわしい日とされています。
(※12月8日の「事始め」の日に準備を始める地域もあります)
正月事始めで行うことは、主に「煤(すす)払い」と「松迎え」です。
どちらも昔からの伝統で、健やかに新年を迎えるための準備。年神さまへのマナーとして、また、気持ちよく新しい年を迎えるために大切にしたい作法の一つとしてご紹介しますね。
「煤(すす)払い」とは
古くから、お正月には、家に一年の幸せをもたらす年神様が山から下りてくるとされています。その年神様をお迎えし、しっかりとおもてなしをするために、家を清めるのが煤払いです。
神社仏閣では、この日に煤払いが行われます。
現代では囲炉裏がある家庭はほとんどなく、煤が付くこともなくなったため、各家庭では煤払いは行われませんが、いわゆる大掃除がそれに当たりますね。
煤払いには、煤や埃を落とすだけではなく、厄を落とす意味もありますよ。
「松迎え」とは
松迎えは、年神様をお迎えするための門松に使う松や、おせち料理などを作るのに必要な薪を、山へ採りにいくことです。
現代では、山へ採りに行く必要がないので、このならわしは、ほぼなくなってしまいました。
これら2つは、現代ではほぼなくなった風習ですが、これらの意味合いを理解し、この時期に、現代版の「お正月準備」に取り掛かれるとよいですね。
「お正月飾り」はいつから?
現代でも続いている正月事始めの1つが、お正月飾りですよね。ただ、正月事始めの13日から正月飾りの準備を始めるのは、現代では少し早いかもしれません。
では、年末にお正月飾りを飾りつける場合、縁起の良い日、悪い日はあるのでしょうか?
お正月の飾りつけを避けるべき日は?
- 12月29日
29が「二重苦」、一年の最後の9が付く日で「9末」→「苦待つ」となるためです
- 12月31日
「一夜飾り」「一日飾り」として年神様に失礼にあたるためです。また、30日も旧暦では大晦日とされるため、一夜飾りと同じ意味になるとも言われています。
お正月飾りに縁起の良い日は?
それはずばり、12月28日!
28日は「末広がり」を意味する「八」が付く日のため、縁起が良いとされています。
25日まではクリスマスがありますし、28日にお正月の飾りつけをするのが良さそうですね。
まとめ
現代では、なんでもすぐに手に入るので、お正月の準備に昔のように時間がかかることはなくなりました。
煤払いも松迎えもなくなった現代は、正月事始めにこだわる必要はないのかもしれませんが、やはり日本の風習を知り、大切につなげていきたいもの。
その意味で、正月事始めのタイミングに、年賀状やお年玉、おせち料理など、お正月の準備を考え始めてみてはいかがでしょうか。
なにかと慌ただしい師走ですが、12月28日にはすべての準備を終わらせて、29日からは穏やかな気持ちで、余裕を持って新年を迎えるためにも、今年は早めに、少しずつ準備を始めましょう!
それではまた次回。Have a ごきげん day!
★この連載は【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!