にんじんの皮は食べてもOK!栄養とメリット・選び方・保存法も紹介

 

火を通して料理しても、生でサラダにしても、美味しく食べられるにんじん。

そんなにんじん、実は、皮をむかずに食べられるのはご存じですか?

にんじんの皮には中身と同じ栄養があるので、捨ててしまうのはもったいない!にんじんを皮ごと料理すれば栄養もとれて、皮むきの時間を短縮できます。

今回は、にんじんの皮の栄養やメリット、にんじんの選び方や保存方法をご紹介します。

【目次】
– にんじんの皮から得られる2つのメリット
– にんじんの皮に関する不安・疑問
 【1】農薬は大丈夫なの?
 【2】泥付きのにんじんは皮をむいたほうがいい?
 【3】皮がぬめぬめ・黒いにんじんって食べても大丈夫?
– にんじんの上手な選び方・保存方法
 【1】赤みが濃く・表面が滑らかなものを選ぶ
 【2】にんじんは冷蔵庫で1か月保存できる
– 朝ごはんやお弁当に!簡単おいしい「にんじん」レシピ27選

にんじんの皮から得られる2つのメリット

にんじんの皮むき

捨ててしまっていたにんじんの皮には、栄養や香りとうま味があります。

にんじんの皮をうまく利用すれば栄養がとれるだけでなく、料理をワンランクアップできますよ。

【1】中身と同じく栄養が豊富に詰まっている

にんじん

にんじんにはたくさんの栄養素が含まれていますが、皮にも同じ栄養があります。

他の野菜と比べて特に多く含まれるのは、βーカロテンです。活性酸素の発生を抑えて、動脈硬化や老化、ガンを予防します。

にんじんに含まれる栄養成分の含有量(100g中)とはたらき

  • 食物繊維:2.8g

→便秘、肥満、高脂血症、糖尿病、高血圧の予防・改善

  • ビタミンC:6mg

→酸化防止・コラーゲン生成促進・鉄吸収促進

  • βーカロテン当量:8,600μg

→視力・免疫力・生殖・臓器の健康維持・老化やガン防止

  • カリウム:300mg

→体内浸透圧調整・余剰塩分の排出・筋肉収縮・神経伝達

  • カルシウム:28mg

→骨や歯の形成・筋肉収縮・神経伝達・血流維持

(参考:文部科学省「日本食品標準成分表2015年度 6 野菜類」, 厚生労働省 eーヘルスネット「栄養素と食品成分」, 厚生労働省 eJIM「海外の情報」)

【2】皮をむいた場合も野菜だしに活用できる

野菜くず

皮ごと食べればより栄養たっぷりのにんじんですが、料理によっては皮をむく場合があります。そういう時は野菜だしとして使うのがおすすめです。

ベジブロスという名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

にんじんだけでなく玉ねぎやセロリなどの皮や切れはしを、冷凍ストックしておきます。量がたまったら弱火で30分ほど煮込み、ザルでこせば、美味しい野菜だしの完成です。

ベジブロス

料理研究家のタラゴンさんも、野菜くずを使ってよくベジブロスを作るそう。

にんじんの皮などの野菜くずを煮るだけで、とても手軽においしいスープができるなんて…うれしいですよね!

野菜くずが変身!簡単「ベジブロス」の作り方

にんじんの皮に関する不安・疑問

「にんじんの皮に栄養が含まれているとはいえ、農薬が付いてそうで食べるのが不安…。」

「おしゃれなカフェのランチプレートにのっている皮つきのにんじんは、特別な栽培方法だからじゃないの?」

この章では、にんじんの皮に関するそんな不安や疑問にお答えします。

【1】農薬は大丈夫なの?

にんじんを洗う場面

にんじんを育てるときに使用する農薬には、葉の上から薬剤液をスプレーで掛けるタイプと粉末や粒状の薬剤を土にまくタイプがあります。

農作物へ農薬を使用する量には農林水産省で基準が決められており、厚生労働省や保健所も検査しています。このため、店頭に並ぶにんじんは農薬がほとんど残っておらず、皮ごと食べても健康に影響しない量におさえられているそう。

ただし、食べる前にはきちんと水洗いして汚れや細菌などを取り除きましょう。

(参考:農林水産省「野菜や果物を洗ったり皮をむいたりする必要はあるの?」)

【2】泥付きのにんじんは皮をむいたほうがいい?

泥にんじん

泥付きにんじんは新鮮さを保っているため、普通のにんじんと同様にきれいに水洗いすれば、皮ごと美味しく食べられます。

にんじんは土の中で育つ根菜。収穫後にブラシ洗いしていない泥付きのにんじんは内部の水分が抜けにくいため、みずみずしいまま食べられるのだとか。

なお、泥付き人参を保存するときは、傷みを防ぐために、泥を落として新聞紙に包んで野菜室に保存しましょう。

(参考:生協の宅配パルシステム「人参やごぼう 泥つきでお届けされるのはどうしてですか?」)

【3】皮がぬめぬめ・黒いにんじんって食べても大丈夫?

にんじんの皮むき

使い残したにんじんが、冷蔵庫の中でいつの間にか黒ずんでいたり、ぬめぬめしていたり…そんな経験はありませんか?

黒ずみは、にんじんに含まれるポリフェノールが乾燥により反応して起こります。乾燥を防ぐために冷蔵庫に入れる際にはラップで包んでおけば、発生を抑えやすくなるそう。

一方、ぬめぬめは、にんじんに含まれる糖分が染み出し、そこで雑菌が繁殖することで起こるのだとか。これは糖分なので水洗いすれば落ちますが、調理する前に水洗いをして、気になるなら皮を厚めにむいて料理してください。

ただし、以下のような状態のにんじんは腐っている可能性が高いので食べるのはやめましょう。

  • ドロドロに溶けている
  • ブヨブヨしている
  • 全体的にカビだらけ
  • 酸っぱい、臭いなど、にんじんではない臭いがする

(参考:北海道大学 大学院農学院「ニンジンの流通販売過程における「黒ずみ症」発生条件の解明とその改善策の検討」)

にんじんの上手な選び方・保存方法

にんじんを買うときに、とくに選ばずに目についたものをカゴに入れていませんか?ちょっとしたコツで、美味しいにんじんをより上手に選び、鮮度をキープして保存することができます。

この章では、にんじんの上手な選び方と保存方法をご紹介します。

【1】赤みが濃く・表面が滑らかなものを選ぶ

にんじん

美味しいにんじんの見分け方は簡単です。新鮮な物はみずみずしく、ツヤがあります。

もうひとつのポイントが茎の切り口です。切り口が小さければ中身の芯も細く、食感が柔らかで美味しくいただけます。

以下に、美味しいにんじんをえらぶポイントをまとめました。

  • 全体的に赤みが濃くて色が鮮やか
  • 表面が滑らかで、ハリやツヤがある
  • 茎の切り口が小さい
  • 茎の切り口が緑色
  • 葉付なら、葉が緑色で生き生きしている

(参考:帯広市 十勝の食卓「人参(人参)」, JAグループ とれたて大百科「ニンジン」)

【2】にんじんは冷蔵庫で1ヶ月保存できる

野菜室

にんじんは根菜なので日持ちのする野菜ですが、ポイントを知ればより美味しく保存できます。

にんじんには乾燥だけではなく、水分も大敵です。水に濡れていると腐りやすくなります。

にんじんの冷蔵保存のポイント

1) 買ってきたにんじんが葉付きなら、葉に水分を奪われないように根元で切り落とします。(葉は天ぷらやふりかけにして美味しく食べられます)

2) 泥付きにんじんを冷蔵庫で保存するなら、表面を傷つけないよう優しく水洗いして泥を落とします。

3) 水洗いしたにんじんに水分が残らないよう、キッチンペーパーで拭きとります。

4) 保存するにんじんを新聞紙で包み、乾燥を防ぎます。冷蔵庫で保存するときは、さらにビニール袋に入れましょう。

5) 常温でも冷蔵庫でも、畑に生えていたときのように立てて保存します。

※温度が高いと傷みやすいため、常温保存は冬場のみがおすすめです。

(参考:帯広市 十勝の食卓「人参(人参)」, JAグループ とれたて大百科「ニンジン」)

朝ごはんやお弁当に!簡単おいしい「にんじん」レシピ27選

にんじんきんぴら

サラダ、きんぴら、炒めもの、混ぜご飯…にんじんは、いろいろな料理に使える万能野菜!

鮮やかなオレンジ色で、お弁当や朝ごはんの彩りアップにも役立ちますよ。いろいろな味わいで、にんじんのおいしさをもっと楽しんでみませんか?

【お弁当にも便利!簡単「にんじん」作り置きレシピ27選】>>

今回はにんじんの皮についての情報とにんじんの選び方や保存方法をご紹介しました。

にんじんを皮ごと食べれば、時短調理ができる上、皮に含まれる栄養もとれ、食品ロスも防げます!今まで皮を捨てていた方も、これからはぜひ食べてみてくださいね。

 

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