朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『運命の絵 もう逃れられない』。
絵画エッセイで大人気の中野京子が名画の世界を案内。「運命」をテーマにしたシリーズ第2作目、文庫新刊です。
『運命の絵 もう逃れられない』
著者:中野京子
出版社:文藝春秋
画家は一枚の絵画のなかに運命の瞬間を永遠に閉じ込めた。著者はミステリアスな謎を解き明かすように、名画の秘密を絵のモデルや画家の人生に思いを馳せつつ鮮やかに読み解いていく。
マネの大作『フォリー・ベルジェールのバー』に描かれた美しいヒロインは、パリのミュージックホールのカウンターで飲み物を売りながら人生の岐路に立っている。アメリカ人画家ホーマーの『メキシコ湾流』で運命の瞬間にあるのは、ハリケーンに荒れ狂う海に流されるボートの青年。著者は彼の生きるか死ぬかの運命を驚くべき観察眼で読み解いていく。そして、映画のシーンを思わせる絵から話はスティーヴン・スピルバーグ監督の映画『ジョーズ』まで広がっていく。
破滅するとわかっていても、恐怖に慄いていても、もう逃れられない。絵の登場人物たちはそんな自分の運命を知っていたのか。その答えを知るために、彼らの表情をいつまでも見つめていたくなる。
本書では、ルーベンス、ブリューゲル、ゴーギャン、ベラスケス、クリムトなどの作品を解説。31点をカラーで掲載しています。華やかで恐ろしくもある絵画の魅力を伝える一冊をどうぞ。
中野京子さんの本、以前ご紹介したこちらもぜひどうぞ。
*『運命の絵』
*『中野京子と読み解く 運命の絵 なぜ、ままならない』
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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