食材や食べ方、食べ物に対する意識をちょっと変えるだけで、体は変化します。今回は、女性ホルモンをアップする食べ物、中でも代表格の大豆についてお話します。一言で大豆と言っても、食べ方や食べ合わせで効果はぐんと違ってくるんです
こんなに似てる!エストロゲンとイソフラボン
女性ホルモンのエストロゲンとよく似た構造を持つ大豆イソフラボン。食事で吸収された大豆イソフラボンが血中に入ると、体はエストロゲンと感知するようです。
上が植物から採取したイソフラボンの化学式で、下はエストロゲンの化学式です。
大豆をとるなら1日2回!朝豆乳、夜納豆で女性ホルモン力アップ!
そんな大豆イソフラボンの力を絶えず体内でキープするには、1日2回、朝と夜に食べるのがポイント。大豆を食べて体内に吸収されたイソフラボンは6時間~8時間ほどで半減します。朝食と夕食など、時間をあけて大豆食品を補うと、効果が長く続き理想的。
そこでイソフラボンを常に体の中に保つため、朝「豆乳」、夜「納豆」の1日2回の大豆食をお薦めします。
豆乳なら、忙しい朝も手軽に摂れて胃にも優しく、他の大豆食品と比べてイソフラボンの体内への吸収が早いようです。夕食には発酵食品の機能性を持つ納豆を。夕食なら臭いも気にならず、食物繊維を多く含むので、食後の血糖値の上昇も緩やかになります。
大豆には、肌の再生に必要なたんぱく質や抗酸化作用をもつサポニンも豊富。朝豆乳&夜納豆を続けると肥満改善効果も期待できそう。これらの効果を期待するには、豆乳なら
1本200ml、納豆なら1パックgが目安です。
もっと大豆が効く!5つの女性ホルモンアップルール!
この大豆の力を最大限に取り入れる食材の組み合わせをご紹介します。
1.ゴマと合せる : エストロゲンと似た働きを持つゴマリグナンがホルモン力をアップ。抗酸化作用による脂質代謝改善も。
●レシピ例)焼いた厚揚げとレタスやトマトをゴマドレッシングであえて
2.抗酸化野菜と合わせる: 大豆に足りない抗酸化ビタミンA、C、E、血管の若返りや美肌に働くカロテノイドなどを補給、食物繊維も取れます。
●レシピ例)豆乳とアボカドのポタージュスープ、大豆のトマトスープ煮
3、青魚などに多い良い油と合せる:強力成分「エクオール」を作る腸内細菌を育む。
大豆タンパクとの相乗効果で中性脂肪や悪玉コレステロールを低下。
●レシピ例)豆腐とカツオのカルパッチョ、鮭と水菜の味噌汁
4.オリゴ糖&食物繊維と合わせる:腸内細菌のエサとなったり、便のカサを増やして排出を促し、良好な腸内環境を保つ。コレステロールや血糖値の改善にも。
●レシピ例)大豆ときのこの押し麦入りリゾット、全粒粉シリアルとバナナの豆乳がけ
5.発酵食品と合せる:ヨーグルト、キムチなど、豊富な乳酸菌が善玉菌を増やし、腸内環境を整える。大豆イソフラボンが効きやすい環境をつくる
●レシピ例)納豆春菊じゃこチャーハン、豆腐とあさりのキムチ蒸し煮
美肌効果から骨の健康までサポート!女性にうれしい大豆の3大効果
その他、大豆には美肌から骨の健康までサポートする女性にうれしい3大効果があります。
1.肥満予防:
大豆に含まれるたんぱく質には、血液中の余分なコレステロールや中性脂肪を抑え、肥満を防ぐ場合もあります。
2.骨密度を保つ:
大豆イソフラボンは、女性ホルモンの減少による骨からのカルシウム
の溶出を抑え、骨密度の低下を防ぎます。納豆を食べる女性ほど、骨密度が高いというデータも。チーズや小魚など、カルシウム豊富な食材も組みあわせて、骨の強度を保ちましょう。
3.肌の弾力アップ:
大豆イソフラボンは女性ホルモンに近い働きを持つことから、
コラーゲンの生成を助けることで肌の潤いやハリ、弾力アップが期待できます。また、大豆は肌の材料となるタンパク質、肌の再生に必要なビタミンB群を豊富に含み、美肌作りに役立ちます。
美肌効果を高めるには、大豆に含まれないビタモンCやAを果物や野菜で補強しましょう。
大豆の栄養が効きやすい人と効きにくい人がいる!?
大豆イソフラボンは、特定の腸内細菌によって強力成分「エクオール」に変化します。
この腸内細菌を持つ日本人女性は約4割とも言われています。つまり、大豆イソフラボンが効きやすい人とそうでない人がいるということ。体内にこの腸内細菌がいるかどうかは、長年の食生活の影響が大きいため、毎日しっかり大豆食品を摂ることが大切です。
記事提供:スキンケア大学