朝読書におすすめの本をご紹介する『まっこリ~ナのCafe BonBon』。小説やエッセイ、暮らしや料理の本など心に効く本をセレクトしています。
今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『臆病な詩人、街へ出る。』。
詩人・文月悠光のみずみずしさあふれるエッセイ集です。初詣、料理、エステ、キックボクシング、テレビ出演。世間知らずで臆病だという著者が、さまざまな「街へ出る」体験をつづります。
『臆病な詩人、街へ出る。』
著者:文月悠光
出版社:新潮社
女子高生詩人、学生詩人ともてはやされた文月悠光は、その肩書きを持て余したまま24歳になった。現実と向き合うのがこわくて、自分の平凡さを自覚するのがこわくて、心を外に向けられなかった。
人混みが苦手、車の運転もしない。遊園地も花火大会もスポーツ観戦も初詣も行ったことがない。自分の殻に閉じこもりがちの日々が続くなか、著者は自分自身を奮い立たせ、現実に目を向ける決心をする。街に出た「臆病な詩人」が向かった先は……。
近所の八百屋さんに入ってみれば、店のにぎわいに気圧されてしまう。それでもなんとか買い物をすませたあとには、おいしい野菜スープとおひたしとの出会いが待っていました。「どうしようもなく臆病で、けれどめげないこの星に、私は精一杯賭けてみたい」——。はじめの一歩はおそるおそるとまどいつつも、確実に今まで見たことのない世界へと足を踏み出していきます。現実の恋の苦さを知った文月さんが「誰かを愛したい」という欲望に気づくシーンが素敵です。
ラブ&ピースな一日を。
Love, まっこリ〜ナ
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