今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『脂肪と言う名の服を着て』。
やせれば幸せになれるの? 本当に? 漫画家の安野モヨコがやせることへの執念をリアルに描いたダイエットコミックです。
『脂肪と言う名の服を着て-完全版』
著者:安野モヨコ
出版社:文藝春秋
あたしはまるでずっと脱げない肉じゅばんを着ているようだ。そう自覚しつつ、彼女は来る日も来る日も食べ続ける。
OLの花沢のこは職場でいじめられ、彼氏にも冷たくされていた。彼女は現実から目をそむけるように自分に言い聞かせます。食べてれば大丈夫。食べてれば何とかなる——。
そんな彼女がついにやせようと決心するのは、のこをいびり続けてきた同僚のマユミに愛する彼氏を奪われた時。のこはやせればすべてが変わるはずと無理なダイエットに走るのですが、ここからの展開が衝撃的。のこのやせることへの執念を著者はリアルに容赦なく描きます。
やせたい願望が募って自分を見失ってしまうのこ。つらいことばっかりだったのは太っているからと決めつけてしまう。そもそもその前提が間違っていたとしたら。「やせさえすれば」の先にあるものは、底なし沼にはまっていくように恐ろしいのです。
読むたびにゾクリと怖くなる作品。やせれば絶対幸せになれるの? やせられれば全て変わるの? この漫画が問いかけています。
Love, まっこリ〜ナ
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