今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『食品サンプルの誕生』。
日本独自の文化・食品サンプルの奥深い世界へと案内する一冊です。その誕生と歴史、超絶技巧の世界に迫ります。
『食品サンプルの誕生』
著者:野瀬泰申
出版社:筑摩書房
今日はなに食べようとワクワクしながら、レストランや喫茶店に近づいていく。サンプルケースのごちそうを見て心が決まる。
ふだんあまり意識はしないけれど、日々の暮らしの何気ない日常のシーンに食品サンプルがあることに気づきます。本物そっくりの「見るメニュー」が、私たちの暮らしのなかに入ってきたのはいつ頃なのでしょう。この本では、食品サンプルの誕生にまつわるさまざまな謎と歴史を解き明かします。
印象的なのは、食品サンプルの最初の本格的な舞台が百貨店の食堂だったこと。大正末から昭和初期にかけてデパード食堂が大人気となり、食品サンプルも一気に需要が拡大していったのだそうです。
デパートやレストランの華やかで訴求力のあるディスプレイもあれば、レトロな喫茶店のショーケースに並ぶノスタルックなサンプルものある。リアルなメニューはどこかシュールで非日常感が漂います。そこがまた、食品サンプルのもつ魅力だと思うのです。
食品サンプルの世界から百貨店の食堂の歴史にも興味がわいてきます。それにしても、食品サンプルを発明した人、すごいです!
以前ご紹介したこちらもぜひどうぞ。
*『食品サンプル百貨店』
Love, まっこリ〜ナ
「まっこリ~ナのカフェボンボン」を読んでくださってありがとうございます。「カフェボンボン」が心ときめく本との出会いの場となりますように。
*朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』連載一覧はこちらです。
https://asajikan.jp/topics/cafebonbon/
朝読書のすすめ『まっこリ~ナのCafe BonBon』はこちら>>