朝時間.jpの人気連載「モーニング・ルームスナップ」でもおなじみ、コンテンツプランナー・徳島久輝さんの自宅は、インテリア雑誌などでも有名なリノベーションルーム。そんなおしゃれで快適な家を、無印良品のカーテン・ラグ・寝装カバーなどのファブリックで模様替えし、さらにおしゃれに!という企画。
前編では、おしゃれな人たちがやっている「無印良品が背景」になるコーディネートを紹介しました。後編の今回は、ここまでデキる「無印良品が主役」のコーディネートを紹介します。インテリア好きの徳島さんが「今まで無印良品の何を見ていたのか!」と脱帽したインテリアコーディネートは、春の模様替えに必見です。
部屋の機能まで追求するインテリアコーディネートとは!?
無印良品のカーテン・ラグ・寝装カバーいわゆるファブリックの入れ替えで、部屋の雰囲気だけでなく、その部屋の機能までをもブラッシュアップすることができる「無印良品が主役」のインテリアコーディネート。今回の担当も前編同様、無印良品アトレ恵比寿のインテリアアドバイザー・斉藤寿美子さんと無印良品池袋西武のインテリアアドバイザー新井 亨さんです。※斉藤さんは現在、無印良品有楽町に、新井さんは良品計画本部へ異動されています。
無印良品のインテリアアドバイザーが、実際に各店舗で行っている「インテリア相談会※」さながらに事前ヒアリングした、徳島さんのインテリコーディネートに関するリクエストは“脱・シンプル”と“ファブリックのコーディネートの仕方を教えてほしい”というものでした(ヒアリングと回答の詳細は前編をご覧ください)。
徳島さんのリクエストを無印良品のファブリックだけで叶えた「無印良品が主役」のインテリアコーディネート。まずはその全貌を写真でご覧ください。
【リビング&ダイニング Before】
【リビング&ダイニング After】
【ベッドルーム Before】
【ベッドルーム After】
徳島久輝(以下、徳島):カーテンもラグも寝装カバーも、これ全部、無印良品のファブリックですか?
斉藤寿美子(以下、斉藤):はい、そうです! 今回の「無印良品が主役」のインテリアコーディネートでは、徳島さんが各スペース(部屋)に求める雰囲気や機能を最大限に引き出す商品を選びました。
リビング&ダイニングは、お気に入りのソファでのくつろぎタイムを癒しタイムにまで昇華するナチュラルなカフェの雰囲気に。寝室は眠りを追求したホテル仕様の寝装カバーで雰囲気はもちろん寝心地までホテルの上質感を演出しています。
徳島:正直、驚いています。無印良品はシンプルでベーシックというイメージでしたが、カジュアルからラグジュアリーまで、こんなにも雰囲気の異なる空間が作れるのですね! しかもファブリックだけで。
「柄を拾う」インテリアコーディネート術
斉藤:リビング&ダイニングのカーテンは「麻平織プリーツカーテン/杢グリーン」を選びました。もともとある観葉植物のグリーンから色を拾っています。インテリアコーディネートの手法として「色を拾う」というお話は、前回させていただきましたが、今回は「柄を拾う」という手法をお話させてください。
このグリーンのカーテンは近くで見ると格子状に細かい織りが入っています。そこで、中に合わせるレースカーテンには格子状に織られている「ポリエステルスラブボイルプリーツカーテン/オフ白」を選びました。織り方のような細部も柄同士を合せることで、ちぐはぐな印象になるのを避けることができる、「柄を拾う」というインテリアコーディネートの一例です。
徳島:なるほど! カーテンは悩むけどレースカーテンは適当に選びがちです。でも織り方を揃える、柄を合わせるという視点を持つだけで、インテリアコーディネートの腕が上がるわけですね。しかし、ずっと白だったカーテンがグリーンになるだけで、部屋の雰囲気が様変わりするな。
新井 亨(以下、新井):カーテンをグリーンにすることで、今まではカーテンに同化して目立たなかった照明の傘の白が主張してビジュアルポイントとなり、部屋に奥行が出てより広く見えます。
裸足で過ごすならラグは断然、天然素材
斉藤:よく過ごされるとうかがったソファの下に選んだラグは、カーテンの色を拾った「ウールリネンラグ/ライトグリーン」です。大きなラグの上にちょこんと乗せた、丸いポイントラグは少し濃いグリーンの「ウールフリーズラグ/グリーン」です。こちらは徳島さんの飼い猫のまるちゃん用にと思って用意しました。
ご自宅では一年中、裸足で過ごされるという徳島さんに選んだこのラグは、毛足が長くクッション性の高い、まるでやわらかい芝生の上を歩くような足当たりのウールとリネンの混合です。
徳島:本当だ! 足裏が気持ちいい。
新井:前回、ラグのサイズは、敷く場所の過ごし方によって決まるとお話させていただきましたが、今回はラグの素材をどう選んだらいいのかについてです。
ラグに限らずファブリックの素材は、大きく天然と化繊に分けられます。徳島さんへの事前のヒアリングによって「裸足」というキーワードをいただいたので、私たちは前回も今回も迷うことなく天然素材を選びました。天然素材の一番の特長は「吸放湿」です。素材自体が湿気を吸ったり、放ったりする機能を備えているので、一年中気持ちよく過ごすことができます。一方で化繊の一番のメリットは手入れのしやすさです。飲み物などをこぼしてもサッと拭き取れて汚れが残りづらい。ダイニングテーブルやキッチンに適しているといえます。
斉藤:また、天然素材の中でもとりわけウールは「自立作用」があるので、ソファの重みで足の乗る部分が凹んでしまっても、しばらくすると毛が自ら起きやすいです。へたりにくく長くご使用いただけるのも特長です。
徳島:家具の下にラグを敷く場合も、ウールのラグなら凹みを気にせず、気軽にレイアウト変更できるのですね。
色、柄で迷ったら「質感を拾う」
徳島:リビング&ダイニングのナチュラルなカフェの雰囲気と打って変わって、寝室の方はシック&ラグジュアリーで高級ホテルのようですね。
斉藤:ボックスシーツも掛ふとんカバーもまくらカバーもすべて「インド綿高密度サテン織ホテル仕様」シリーズです。上質で光沢感のあるなめらかな肌触りのサテン生地を使用し、高密度に織りあげた寝装カバーです。何度洗っても肌触りが変わりにくく、お客様の中にはこの寝装カバーでないと眠れないという方もいるほど。年間を通して人気の高い商品です。
掛ふとんの上からかけているのは「ウール原毛色多用布/バーズアイ・アイボリー×グレー」です。枕元の照明スイッチの色を拾って、染色していない天然ウールのグレーを選びました。ヨーロッパ・リトアニアの良質なウールを現地で入手・加工したものです。昨年から秋冬の季節商品として無印良品の多用布シリーズに加わり、瞬く間に人気の季節商品となりました。
新井:「色を拾う」「柄を拾う」というインテリアコーディネートの手法はすでにお話しましたが、この寝室スペースには「質感を拾う」という新たな手法を取り入れています。どこだかわかりますか?
実は、寝装カバーのサテン生地に合せて、寝室横の窓の遮光カーテン「ポリエステルグログラン/チャコール」、更には中のレースカーテン「ポリエステル分織糸ボイル/オフ白」に同じような光沢感のあるものを選んでいます。
徳島:高級ホテルのようなこの雰囲気は、質感の統一によって生まれているのですね。
斉藤:また、カーテンを通常の1.5倍ヒダではなく、「オーダーカーテン」の2倍ヒダにすることで重厚かつ上質な雰囲気を出しています。横幅100cmのカーテンを作るのに、1.5倍ヒダなら約150cm、2倍ヒダなら約200cmの布を使用しますから、2倍ヒダは名実ともに上質なカーテンなのです。
2倍ヒダのカーテンの裾の両端には重りが仕込んであって、ヒダの美しいドレープを長くキープできるようになっているのですよ。
徳島:カーテンのドレープは消えてしまうものなのですか?
新井:一般的なカーテンは、生地のハリ、カーテンの開閉などから時間とともにドレープが徐々に消えていきます。生地を多く使う2倍ヒダは、特に裾が広がりやすくなりがちです。無印良品ではオーダーカーテンの2倍ヒダの裾に重りを仕込むことで、裾の広がりを抑えたり、カーテンが風でなびくのを抑えています。
徳島さん、今回の「無印良品が主役」のインテリアコーディネートはいかがでしたか?
徳島:誤解を恐れずにいうなら、無印良品は卒業しなくてもいいのだと思いました。無印良品はシンプルでベーシックと思い込んでいたので、インテリア好きの僕としては、もう少し個性的で尖った別ブランドでインテリアコーディネートしなきゃみたいなところがあったのです。でも、ワンフロアでこんなにも個性の違う2つの空間が、無印良品の、しかもファブリックだけで作れる。完全に勉強不足でしたね。
新井:徳島さんのようにインテリアに精通していて自分の好みでインテリアコーディネートを楽しめる方も、まったくそうでない方も、両者を満足させられるのが無印良品だと思っています。そういうブランドを私たちは目指しています。
斉藤:どんな方にもお部屋づくりを楽しんでいただけるよう「インテリア相談会※」でお待ちしています。
【「無印良品が主役」のコーディネートのお話にでてきた商品】
タテ糸・ヨコ糸にポリエステルのスラブ糸を織り込んであるレースカーテン。自然な風合いと透け感が特徴的。
インドで栽培されたオーガニックコットンを100%使用。上質で光沢感のあるなめらかな肌触りのサテン生地を高密度に織り上げた寝装カバー。ホテルの上質な寝心地を体感できます。
へたりにくく吸湿発散性に優れたウールや、お手入れの簡単なポリエステルなど、幅広い素材から選べるオーダーラグ。サイズだけでなくパイルの長さが選べたり、防ダニ加工などの機能も充実しています。
サイズ、生地、カーテンのスタイルなど好みで選べるオーダーカーテン。綿や麻などの風合いのある天然素材や、遮光・防炎などの機能性のあるポリエステル素材も揃っています。
※インテリア相談会
お部屋のコーディネートのお悩みは、インテリアアドバイザーバッジを付けた専任スタッフ「インテリアアドバイザー」に気軽に相談。家具やファブリックの選び方から収納相談まで、じっくり時間かけて相談したいならネット予約が便利だそう。くわしくはこちら>>
◎今回、お家をコーディネートさせてくれた方
コンテンツプランナー 徳島久輝さん
5年間の海外生活でインテリアの楽しさを知り、生業とすることを決意。帰国後、ライフスタイルショップ立ち上げ、大手総合情報サイトでの編集やインテリア関連メディアの編集長を経て、現在フリーで編集を手掛ける。4年前には中古マンションを購入しリノベーション。趣味はタルト作りと部屋の写真を眺めて夢想すること。Instagramはこちら
連載最終回のvol.07は「新生活にそろえたい無印良品のおすすめアイテム10選」をお届け。この春に新発売となるアイテム満載♪2月23日(木)公開予定。お楽しみに!
【心地よい朝を迎えるための部屋づくり・インテリア連載】
- vol.01 朝、目覚めるのが楽しみになる 心地よくセンスのいいベッドルームの作り方
- vol.02 朝スッキリ目覚めるための快眠術 10のポイント ~賢い寝具の選び方・無印良品編~
- vol.03 みしぇるさん・無印良品「ミニマルに暮らす人が、無印良品を選ぶ理由」
- vol.04 七江亜紀さん・無印良品「お部屋の主役を考える カーテンとラグの選び方」
- vol.05 カーテン・ラグ・寝具カバーを変えるだけでこんなに変わるお部屋のイメージ 無印良品ver.【前編】
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