今日の「まっこリ~ナのカフェボンボン」の本棚は、『夜行』。
人気作家・森見登美彦の最新作は、美しくも不吉な「夜行」をめぐる物語。忽然と姿を消したひとりの若い女性を探して、終わりのない夜の迷宮へと誘います。
『夜行』
著者:森見登美彦
出版社:小学館
彼女はまだ、あの夜の中にいる。僕たちが彼女を見つけるまで夜行列車の旅は終わらない——。
京都の大学生だった彼女が姿を消したのは、鞍馬の火祭を見物に出かけた夜。十年後、運命に引き寄せられるように再会した仲間たち。彼女はどこに消えたのか? 今も彼女を想い続ける五人が語る、「夜行」をめぐる不思議な旅の思い出とは……。
「夜行」という言葉に時空を超えて走る列車を思う。夜行列車の乗客になった者はみな、夜の闇に吸い込まれていくのだとしたら。それでも、車窓を流れ去る夜の街はどんなに美しいだろう。
尾道、奥飛騨、津軽へと旅をしながら、夜の闇を肌で感じる小説。夜はどこに通じているのか。夜明けはくるのか。怖くてたまらないのにどうしても知りたくなる。夜の底をひた走る夜行列車に乗って。
森見登美彦ワールドを堪能できる小説、こちらもぜひどうぞ。
*『新釈 走れメロス 他四篇』
*『夜は短し歩けよ乙女』
*『きつねのはなし』
Love, まっこリ〜ナ
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