今日のカフェボンボンの本棚は、『もういちど生まれる』。
『桐島、部活やめるってよ』『チア男子!!』『何者』などで知られる人気作家・朝井リョウの青春小説。大学のキャンパスやサークル、予備校などを舞台に若者たちの人間模様を描きます。
夏の読書にぴったりのきらめく物語をどうぞ。
『もういちど生まれる』
著者:朝井リョウ
出版社:幻冬舎
えっ、いまあたしにキスしたのどっち?
こんなドキッとする言葉ではじまる最初のストーリー。甘い眠りに落ちていく汐梨にキスしたのは、小型犬系男子の風人か誰より美しい親友のひーちゃんか。
5つの物語の登場人物はどこかでつながっている。あるストーリーでこんなタイプの子なんだと思っても、本当はちがうことにやがて気づく。誰もが心にひりつく思いを抱えてる。なりたい何かになれなくて、好きな人に振り向いてもらえなくて、傷ついて。
「自分が思ってた十九歳ってこんなんじゃなかったよな」「子どものころ想像してた二十歳って、こんなんじゃなかったもん」自分自身に戸惑いながら、それでも彼らは、世界のはじまりを感じとる。誰かにキスされた五月の朝や一日遅れのハッピーバースデーに。
表題作をはじめ「ひーちゃんは線香花火」「燃えるスカートのあの子」など5編を収録。ドキドキとときめきをくれる連作短編集です。
Love, まっこリ〜ナ
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